県内最高の介護保険料さらに3割値上げへ

新潟県上越市は2012年1月13日、65歳以上の介護保険料基準月額を来春から6525円に引き上げる「第5期介護保険事業改革(案)」を市議会厚生常任委員会で説明した。現行の5017円は県内最高額だが、来春からはさらに3割引き上げる方針。

介護保険料は制度が始まった2000年度から3年ごとに各自治体が介護保険事業計画を定めて見直している。同市の65歳以上の介護保険料基準月額は第1期(2000~2002年度)2615円、第2期(2003~2005年度)2930円、第3期(2006~2008年度)4350円、第4期(2009~2011年度)5017円と右肩上がり。

65歳以上の保険料の水準は、計画期間に想定される介護サービスの総量と65歳以上人口の比率によって決まる。同市の65歳以上の要介護認定率20.5%(2009年度)で、全国平均16.2%、県平均17.2%に比べて高い上、要介護度の高い人が多い。さらに慢性期医療を担う病院が少なく、高齢者の医療を介護サービスが事実上肩代わりしている現状もある。これらの傾向が続いているため、保険料が他市町村と比べて高い水準で推移している。

同市では第5期(12~14年度)も要介護認定者の増加率が高齢者人口の増加率を上回ると見込んでいる。また第5期では特別養護老人ホーム100床、小規模特別養護老人ホーム58床など合計247床を整備する計画がある。これらのことなどから第5期の介護保険サービス量は第4期に比べて約3割増えると見込んでいることから、保険料の3割引き上げとなった。

市では第5期計画案について18日からパブリックコメントを行い、市民への説明会を経て、市議会3月定例会に保険料改定を含む介護保険条例改正案を提案する予定。

上越市役所
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