新潟県上越地域では正月料理としてサメの煮こごりを食べる風習がある。年末にかけて上越市内のスーパーではサメの皮が普通に売られている。2011年12月21日、上越市下正善寺の加工体験施設「正善寺工房」で開かれたサメの煮こごりの作り方を教える教室を取材した。
サメは日本でも食べる地域は少ないというが、上越地方では特に山間部で正月料理に煮こごりとして昔から食べられている。サメの肉にはアンモニア成分が多く、独特の臭みがある反面、腐りにくいことなどから昔から山間部に暮らす人々の貴重なタンパク源となってきたという。
サメの煮こごりは上越では正月料理に欠かせない一品で、酒のさかなとしても人気がある。
作り方の動画(3分26秒)
教室ではまず、硬いサメの皮をハサミを使って切る作業から開始。その後、さっと湯通しした皮の表面のざらざらした部分を指でこすって取り除いた。それを細かく刻んで、ショウガとともに中火で15分ほどに煮込んだ後、しょうゆや砂糖などで味付けして5分ほど煮た。出来上がったものをそれぞれ袋に入れて持ち帰り、型に移して寒い場所に6時間ほど置くと固まる。
【材料】材料の分量は概ね次の通り:
- サメの皮150g
- 酒大さじ2
- しょうゆ大さじ3
- 砂糖大さじ1
- みりん大さじ1
- 塩小さじ1
- ショウガ適量
- 水500ml