新潟県上越地方では2007年秋ごろから道路工事の現場で見かけるようになった可愛らしい動物型の安全柵。これは「単管バリケード」というのが正式な呼称で、動物のキャラクターが殺伐とした工事現場や、通りかかるドライバーを和ませてくれる。当初はサルやカエルばかりだったが、最近は種類も増え、にぎやかになってきた。雪国では降雪の前に道路工事があわただしくなり、見かけることも多くなる。最近登場したキャラクター型単管バリケードを集めてみた。(2011年10月31日現在)
キャラクター型バリケードは、安全保安用品レンタル・販売業大手の仙台銘板(本社仙台市・http://www.s-meiban.com/)の旭川営業所(北海道旭川市)が、観光客が押し寄せる旭山動物園(旭川市)の人気にあやかり、2006年にメーカーと協力して開発したのが最初。同営業所によると、最初のキャラクターはサルで、「北海道内5か所の営業所で出したところ、観光バスでやってくる観光客などに好評だった」という。それが全国に広がり、次々に新商品が開発されていった。
ご当地キャラクターのバリケードもあり、奈良県ではシカ、兵庫県ではコウノトリ、沖縄県ではシーサーなど、現地に行かないと見られないものもあるそうだ。
同社は上越営業所もある。鈴木俊博所長によると、近年は「3Kと言われた工事現場のイメージアップのため、(キャラクター型バリケードの)導入が進んでいる。現在は3~4割を占めている」と話す。また、工事の入札で価格以外の要素も評価して落札者を決める総合評価方式の場合、工事現場のイメージアップも評価点に盛り込まれる。特に幹線道路や、学校や幼稚園の近くでの工事の場合、多少金額が高くてもキャラクター型が採用される場合が多いという。
なお、同社は東日本大震災の被災地支援のため、キャラクター型バリケードのストラップを作成し、売上金の全額を復興支援のために寄付している。9種類あり、1個200円。上越営業所(上越市上源入277-1、電話025-539-5785)ほか、全国の営業所で販売している。
上越地域で見かけたバリケードを紹介する。バリケードはほとんどがレンタルで使われるため、ペンギンやイルカは海岸沿い、タヌキやサルは山沿いや平野部に多く配置されることが多いという。レンタル会社は、仙台銘板のほか数社がある。
◇以下は、これまで上越地方で見かけた単管バリケード
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