上越市にゆかりのかんべあやこさんが新作絵本

新潟県上越市で小学校から高校までを過ごした柏崎市在住の絵本作家、かんべあやこさん(55)が新作絵本「モリくんのりんごカー」(くもん出版)を発刊した。2011年11月1日から柏崎市で絵本原画展が開かれるほか、11月5日に上越市の蔦屋書店上越インター店で絵本の読み語りやサイン会が開かれる。

かんべさんの新作絵本「モリくんのりんごカー」
20111025ehon_w

かんべさんは柏崎市で生まれ、父の転勤で上越市へ。直江津南小、直江津中、高田北城高に通い12年間を過ごした。卒業後、上京してグラフィックデザインを学び、デザイン会社に入社。1986年からフリーのイラストレーターとして活躍した。2004年から絵本作家を目指し、子供のファンタジーの世界をテーマにしてイラストを書き始めた。2008年に東京・北青山のギャラリーで開いた個展が出版社の目に止まったという。2009年秋に郷里の柏崎市に移住し、活動を続けている。

2冊の絵本と、かんべさん(2011年10月24日)
20111025kanbe

初めての絵本作品「モリくんのおいもカー」(くもん出版)は2010年9月に出版。好評を得たことから、モリくんシリーズ第2弾として「モリくんのりんごカー」の出版となった。

主人公のモリくんは、日本の絵本のキャラクターとしては珍しいコウモリ。モデルは県の天然記念物になっている柏崎市の福浦猩々洞に生息しているコウモリだという。かんべさんは「絵本の主人公にしようと決めてから、柏崎市博物館の学芸員の調査に同行し、生態を観察したりしました。物語は東京で作りましたが、こちらの風景が自然に絵に溶けこみました」と話す。絵本の中には福浦八景の景勝や、米山大橋が描かれ、雪景色の描写とともに親しみを感じる。

ストーリーは、コウモリのモリくんが、リンゴを削って作ったリンゴカーで仲間と冬の森をドライブする。雪道を滑り降りると、勢い余ったリンゴカーは、崖から海にまっさかさま。そこにはサメがいて……。

「雪国で育ったので、雪遊びの紹介もしたいと思いました。子供たちがりんごカーで競争するので、スリル感が楽しめます。この世界にどっぷりとつかって、親子で楽しんでほしいですね」と話していた。

絵本原画展は、2011年11月1日~12月13日に、新潟県柏崎市東本町3の「小さな絵本館サバト」で開かれる。火、木、土曜開館。入場無料。電話0257-21-0001。11月12日午後2時から、かんべさんによるおはなし会、フリートーク、サイン会などがある。

上越市の蔦屋書店上越インター店での「おはなし会」は、午後2時から。読み語りや、本の販売、サイン会を行う。参加無料。問い合わせは、025-526-1800。

「モリくんのおいもカー」「モリくんのりんごカー」は、いずれも定価1260円。絵本の問い合わせは、くもん出版03-3234-4001。

◇かんべあや公式ウェブサイト
http://www.kanbeayako.com
◇くもん出版公式サイト
http://www.kumonshuppan.com