新幹線開業に向けた上越市のイメージ調査結果

北陸新幹線開業に伴う経済効果を高めようと上越商工会議所が設置している開業対策活性化実行委員会(委員長・高橋信雄副会頭)は2011年10月13日、上越市についてのイメージ調査結果を明らかにした。同市の食や自然、上杉謙信など一定程度の認知度・関心度のある観光資源は存在するものの、総じて突出したものはないという結果となった。この日の同委員会でも「単品では勝負できない」という声が大勢を占め、今後、個々の観光資源を組み合わせた観光ツアーの開発を目指す。

インタネット調査会社の楽天リサーチに依頼し、北陸、首都圏、関西の4000人を対象として9月12、13日に調査した。

上越市の認知度は、「行ったことがある」(19%)と「行ったことはないが市の名前は知っている」(60%)を合わせて約8割。ただ新潟県の地図上での位置まで把握していた人は25%だった。

駅名について盛んに論議されている仮称・上越駅について「ぜひ行きたい」と「行きたい」の合計は52%、「行きたくない」と「あまり行きたくない」の合計が48%だった。長野―金沢間の9駅中、「ぜひ行きたい」と「行きたい」の割合が最も高かったのは金沢駅で74%、次いで軽井沢駅で70%。仮称上越駅は9駅中6位とだった。

同市のイメージについては「自然や風景がすばらしい」(38%)という印象が多く、次いで「おいしい食べ物がある」(27%)と続くが、「いずれのイメージもない」が38%を占めた。

観光資源の認知度については「上杉謙信公ゆかりの地である」が39%と最も多く、次いで「豪雪地帯である雁木の町」(27%)、「NHK大河ドラマ『天地人』で有名」(26%)、「海の幸、山の幸が豊富で料理がおいしい」(25%)となった。ただ「いずれのイメージもない」が34%を占めた。

同委員会は新幹線開業までの今後4年間の同市の観光のメーンテーマを上杉謙信に定めた「やろっさ戦略」を策定し、観光による交流人口の拡大を目指して春日山城址と高田城址を結び付け3時間程度の観光ツアー開発を進めている。先月からは実地調査も進めており、今後は今回のイメージ調査結果を踏まえた開発を進める。

20111013tyousa