上越火力建設進む直江津港にLNG船初入港

中部電力の上越火力発電所が立地する上越市の直江津港に2011年10月8日、燃料となる液化天然ガス(LNG)を積んだタンカーが初めて入港した。発電所は建設途中だが、今回運ばれてきたLNGを燃料に11月から試験運転を行う。

8日午前9時ごろ、インドネシア産のLNG約14万3500キロリットルを積んだタンカーが発電所内の桟橋にゆっくりと着岸。港では中部電力関係者らよる神事も行われた。

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同発電所は、LNGを燃料にガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて発電機を回す「コンバインドサイクル」と呼ばれる方式を採用した最新鋭の火力発電所。従来の火力発電所に比べて燃料効率が良く、二酸化炭素排出量も少ない。

同発電所は2系列が計画されており、1号系列(出力119万キロワット)の一部が2012年7月の運転開始の予定。2014年5月には、同じ出力の2号系列を含め合計出力238万キロワットで営業運転を開始する予定だ。
 今回到着したLNGを使って11月から試験運転を開始し12月には発電が始まる。試験運転で発電した電気は、長野県方面に供給される。

直江津港では上越火力発電所立地に合わせて、LNGを運ぶタンカーが運航しやすいよう防波堤などの整備が行われてきた。国のエネルギー港湾事業として700億円以上の予算をかけた一大事業。この日はこのエネルギー港湾の利用開始を記念する式典が佐渡汽船ターミナルで開かれ、関係者150人が祝った。

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