処分に異論相次ぐ 3セクの失業保険不正受給

上越市大島区で温泉施設を運営する同市の第3セクター「あさひ荘」の副社長が失業保険を不正に受給しハローワーク上越から返還を命じられた問題で、市は同社に対して文書による厳重注意を行った。2011年9月20日の市議会文教経済委員会で市が明らかにした。不正受給を知りながら市に報告しなかった社長の処分について議員からは異論が相次いだ。


市議会文教経済委員会で内部告発文書のコピーを手に質問する上野議員

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市は同社の資本金の54.2%にあたる650万円を出資している筆頭株主。また市の所有の温泉施設「あさひ荘」を同社が指定管理者として受託管理しているという関係もある。

市によると、副社長は今年2~6月、3セクでの勤務実態があるにも関わらず、失業保険を不正に受給しており、社長も不正受給の事実を知っていた。同社は8月11日に役員会を開き、辞任届を提出していた社長については減給10分1、3か月の処分を決めた、同じく辞任届を出していた副社長については、辞任が認められた

市議会文教経済委員会で市村輝幸総務管理部長は「独立した法人が自らの責任で処分を決めたもので、市は何らかの対応を取る立場にない」という基本的な考えを示した上で「3セクであることや、指定管理で委託していることを踏まえ厳重注意とした」と説明した。

これに対して、中川幹太議員(市民ネット改革)は「違法であることを社長が分かってやっていたということは重い。社長自身が辞任届を出しているのに、続投という役員会の判断は適切と考えるか。最大株主として臨時株主総会の開催を求めるべきではないか」と質問。

市は同社に役員を送り込んでいないため、会社の役員会の決定を尊重するというのが基本的なスタンス。稲荷善之副市長は「見解の相違」と中川議員の提案を切り捨てた。

また、この問題は6月30日に市の調査で発覚したが、3月15日に同社社長宛に内部告発がされていたことを上野公悦議員(共産)が文書を示して指摘。上野議員は「役員会の対応もおかしいし、社長が3月に知っていながら、市に報告しなかったというのは指定管理者の要件に欠ける」と厳しく指摘した。

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