夏の涼味ところてん。上越地域でところてんと言えば大島区の「日本一うまいトコロテン」と五智国分寺が有名だが、上越市の本町商店街にも知る人ぞ知る手作りのところてんがある。
上越市本町3の大島豆腐店は、夏季限定で手作りのところてんを35年作り続けている。宣伝はあまりしておらず、知る人ぞ知る夏の風物詩となっている。
ところてんは2代目店主の大島康男さん(63)が「夏向けの商品を」と作り始めた。糸魚川市筒石の網元であった親類から材料のテングサを仕入れるとともに、家伝のところてん製法を教えてもらった。親類が漁をやめてからは、国産品を使っている。棒状で販売するが、頼めば突き棒で突き出してくれる。
テングサ100%のところてん。市販品よりのどごしがよく、口の中にほのかな磯の香りが広がる。
販売を担当する康男さんの妻、小春さん(63)によると、「素材の味が良い」と買い求める常連客も多い。30~50本のまとめ買いもあるという。
販売は6月中旬から9月初旬まで。1本35円。3本で1人前相当。日曜定休。電話025-523-3271