鳴った? 鳴らない? 緊急地震速報

2010年9月29日午後5時に発生した福島県中通りを震源とする地震で、上越地域にも緊急地震速報が出された。妙高市では町中の防災無線が「大地震です。大地震です」とけたたましく鳴り響き、家から外に飛び出した人もいた。一方、隣接する上越市、糸魚川市ではこの種の警報は鳴らなかった。気象庁からは3市ともに同じ緊急地震速報が出されいるのだが……。

妙高市役所屋上に設置されている防災無線のスピーカー
20100930bousaimusen

 緊急地震速報は、最大予測震度5弱以上の場合に、震度4以上を予測した地域に気象庁が出す。

この日、気象庁は、東北、関東のほか新潟県を含む北陸などの14府県を対象に緊急地震速報を出した。市町村は、消防庁の全国瞬時警報システム(J―ALERT)で情報を入手し、それぞれ防災無線などを通して住民に伝える。
 上越市の場合は次のような流れになっている。

1.J―ALERTから地震速報が来る
 ↓
 2.速報を送信するシステムが自動的に起動
 ↓
 3.防災無線や防災ラジオなどが鳴る

今回、上越市、糸魚川市と妙高市での違いは地震速報を受け取ってからの処理にあった。

上越市の場合、受け取った情報を市民に伝えるのに、市が配布している防災ラジオ、有線放送、防災無線などを使うが、情報を送信するコンピューターなど全システムが自動的に起動するまで20秒程度かかる。このため、地震の到達時間が24秒以下の緊急地震速報が気象庁から出ても市民に伝えない設定にしている。仮に伝えたとしてもすでに地震が到達した後になるためだ。

今回の地震では、速報が出てから上越地方に地震が到達するまでの時間は10秒程度しかなく、上越市の場合は防災ラジオなどは鳴らなかった。

一方、妙高市の場合はこの設定が10秒程度になっているとみられ、今回の地震では午後5時を知らせるチャイムに割り込んで「大地震です。大地震です」と警報が鳴った。

この設定を何秒にするか、妙高市のように地震到達後でも警報を鳴らすかどうかは、各自治体に委ねられているといい、今回のような差が出た。