笹ケ峰の「夢見平」でミズバショウ最盛期

妙高市の笹ヶ峰自然休養林内にある「夢見平遊歩道」で2011年5月26日、ミズバショウが見ごろを迎えている。遊歩道ができる15年前までは、ミズバショウの大群落はまったく知られていなかったが、今では年間1万人が訪れる。ミズバショウだけではなく、シラカバやブナ、ミズナラなどの樹木、リュウキンカなどの湿生植物、オオルリやキビタキなどの野鳥など、いろいろな自然と触れ合える。その魅力の一端を動画で紹介する。

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「夢見平遊歩道」の動画=2分46秒=

夢見平遊歩道は、昭和初期に木材運搬用としてあった森林軌道跡を利用し、「夢見平遊歩道を守る会」(築田昇会長)が1992年からボランティアで整備をしてきた。2008年には森林セラピーロードに認定された。築田会長は「整備する前は山菜採りか鉄砲打ちしか入れない場所で、ミズバショウの大群落も知られていなかった」と振り返るが、昨年度は約1万人が利用するなど、毎年訪れる人が増加している。

笹ヶ峰ダム(乙見湖)を起点として、2時間コース(約5km)と4時間コース(約9km)があり、手軽に自然散策が楽しめる。

標高1300mにあり、亜高山帯を代表する植物が彩りを添えている。最盛期を迎えたミズバショウのほか、カタクリ、リュウキンカ、キクザキイチゲ、エゾエンゴサク、ショウジョウバカマ、ニリンソウ、コシノカンアオイなど、色とりどりの春の花が咲き誇っている。その後、初夏の花に変わり、秋の紅葉シーズンまで楽しめる。

樹木ではシラカバやブナ、ドイツトウヒの林ほか、ミズナラやカツラ、ハルニレの大木が点在する。ウグイスやオオルリ、キビタキ、ツツドリなどの野鳥の姿も見られる。

手付かずの自然の中にはさまざまな植物が自生しており、中でもミズバショウの群生は見事。箕の池などの遊歩道沿いに自生して見られるが、数万株とも言われる大群落となっているのが夢見平。三原田山を背景に視界が開け、絶好の写真撮影ポイントとなっている。

2011年のミズバショウの見ごろは6月5日ごろまでだという。

「守る会」ではボランティアでコースのガイドを行っている。問い合わせは築田会長、090-2443-8439。