CD「えっちょまえの上越弁」8月発売へ

【注】 この記事は上越弁で書いてあります。意味が分からない方は、最後に訳があります。

おらったの地の言葉をこれっからのショ(衆)に伝えようと、おもしょい方言をいっぺごとあつべた2枚ごしらえのシーデー(CD)を、やっとこさ、こしゃってくんなった。「おまんた えますぐ使える えっちょまえの上越弁」ってせうんだわね。えま、セッコかけて作ってるけも、2010年8月までかかるってね。えま予約してるすけ、バイツライしないでくんない。また、こしゃったシーデーは市内の小学校にやるってね。えっせだねかね。

2010年8月に発売される上越弁のCD
2010hogen

シンガイゼニ(とっておきのお金)を出したのは、有沢製作所の偉いエンキョ(隠居)の有沢栄一せう人だわね。ゴーギだねかね。ひまざいしたのは、昔テレビの番組をいじくっていた市議の滝沢一成さん(エッセ、じゃないわね。イッセイだわね)で、しゃべりを書いたり、いろんなショにセッコかけたりたりしたってさ。

=「えっちょまえの上越弁」の一部。日本国憲法前文(動画4分31秒)=

おまんた、上越のコーセキ(言葉遣い)は、あくがないと思ってるんかね。そんつらことないわね。いまはもう使わんくなって、消えそうになってる言葉はいっぱいことあるすけね。

そんで有沢さんは、だんだん昔の言葉が使わんなくなってきたのを案じて、方言を若いショに伝えていこうと、さんざっぱら考えたってね。そいで、昨年末に頼まんた滝沢さんが、あっちこっちさわいで、こしゃえたってね。グズや、あったかさではできないこて。ズクあるわね。

シーデーではしょっちゅう使っている言葉をシントコイテ(一生懸命)集めてから、すぐったってや。シンノイことだわねぇ。ショテッパナの巻「その壱 やわやわ生活篇」では上越の言葉を普段せってるようにやってるわね。2枚目の「その弐 高田の四季篇」では、上越の言葉でしゃべくった日本国憲法前文や、朝市に出てるショのさべりを入れてるってね。上越のショがみんなせってる「おまん」や、恥ずかしがるという意味の「しょーしがる」、走る意味の「とぶ」など、独特な言葉を録音してまつべて(まとめて)るんだわ。

本町でさわいでいる劇団ガテンボーイズとか、あわゆき組ってせう、しゃべっちょのアネチャたちもカワリバンコに出てるわ。キッツイねや。有沢さんも、きばって参加しているってね。あんがとね。

シーデーは6月下旬に市教育委員会に寄付されるってね。市内の小学校55校にも配るけも、うっさいなんてせわんで、じょんのびして聞いてくんない。

ハツメな滝沢さんは「高田言葉を話すのは60代の人でも半数。10年後には聞けなくなるのでは、と思い、音を残したかった。文字では表せない発音などを表現できた」と、はまりこんで話してくんたわね。

シーデーは2枚入ってて2000両(円)だわ。ミバ(見栄え)もいいし、イッショーマンショー(一生末生)大事にしてくんない。中身はてっこ盛りで、つかいであるわね。8月10日に、誰でも買えるように決まりつけるってね。どうしるやー、なんてせわんでね。買わんと、くらすけるわね。

現在、インターネット(kpissey@mopera.net)や上越市富岡の多田金パティオ店、本町4の春陽館書店などで予約しているすけ、これっから町までひとっ走りしてくんない。

えちゃぽん。

共通語訳

上越市の方言を後世に伝えようと、おもしろい方言をたくさん集めた2枚組のCDがようやく完成しました。タイトルは「おまんた えますぐ使える えっちょまえの上越弁」。現在予約をしていますが、発売は8月の予定なので、奪い合いをしないように。製作したCDは上越市内の小学校に寄贈されるといいいます。すごいことですね。

企画・製作は、上越市の有沢製作所の相談役、有沢栄一氏。プロデュースと脚本、演出は、以前テレビ関係の仕事に従事していた上越市議の滝沢一成氏です。

上越は方言が少ない地域だと思う人が多いですが、そんなことはありません。今はもう使われなくなって、消えそうになっている言葉はたくさんあります。

有沢氏は、消えゆく方言を心配して、方言を若い人に伝えていこうとCDの作成を考えたそうです。昨年末、依頼された滝沢氏が東奔西走し、ようやくCDを完成させました。なまけものや、能力がない人ではできないことです。やる気がないとできません。

CDは、多くの方言を集めて編集したものです。第1巻の「その壱 やわやわ生活篇」では上越の日常の言葉を集めました。2巻の「その弐 高田の四季篇」では、上越弁による日本国憲法前文や、朝市に出店している人の方言などを入れました。高田の方言を代表する「おまん」や、恥ずかしがるという意味の「しょーしがる」、走る意味の「とぶ」など、独特な言葉を録音してまとめました。

出演は、上越市の本町を拠点にしている劇団ガテンボーイズや、あわゆき組の女性たちが交替で務めたほか、有沢さんも一生懸命に参加しています。

CDは6月下旬に市教育委員会に寄付されるといいます。市内の小学校55校に配布されますが、うるさいなどと言わずに、ゆったりした気持ちで聞いてください。

滝沢さんは「高田言葉を話すのは60代の人でも半数。10年後には聞けなくなるのでは、と思い、音を残したかった。文字では表せない発音などを表現できた」と、一生懸命に話してくれました。

CDは素敵なジャケット入りで、2枚組2000円。一生重宝する方言の事例がぎっしり詰まっています。発売は8月10日を予定していますので、「どうしようか」などと迷わず、買ってください。

現在、インターネット(kpissey@mopera.net)や上越市富岡の多田金パティオ店、本町4の春陽館書店などで予約していますので、これから町まで急いで予約しに行きましょう。

おわり