空前とも言える「食べるラー油」 ブームで、上越地域のスーパーでは、桃屋やエスビー食品の商品は半年以上も品切れ状態が続いている。一方、このブームの前から、上越市内に店舗があるラーメン店2店で、独自に開発した「食べるラー油」を販売し、人気を呼んでいる。
麺屋あごすけの「薬膳辣油」
行列の絶えない店として市外からも多くの客が詰め掛ける下門前のラーメン店、「麺屋あごすけ」 (月岡二幸店主)では、4年ほど前に具入りラー油「薬膳辣油」 を開発した。昼限定のメニュー「辣塩とんこつ」やギョーザ用のたれ用に使っているほか、瓶入りを店内で販売している。昨年、同店に隣接して開店させた持ち帰りギョーザ店「利五臓(りごぞう)」でも使用している。
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薬膳辣油は、材料に唐辛子、ニッキ、八角、陳皮、山椒、黒豆、トウチ、干しエビ、ウコン、ツァンツァイの種、こぶミカンの葉、紅花、にんにく、ショウガ、ネギ、白締油、ゴマ、きび砂糖、塩(安塚産)など、多くの漢方の材料をふんだんに使っている。さらに、妙高産の野草酵素を加え、油が酸化しないよう抗酸化処理もしている。
店で使っていたところ、売って欲しいという要望が多かったため、瓶詰めにして販売したのだという。価格は90g入り、840円。
月岡店主は「漢方薬に使っている原料と同じなので、食べると体のしんから温まる。夏はソーメンのつゆに少量入れれば、エスニックな味になって食欲が増す。市販のマーボドーフに入れると味が格段に良くなる。ほかに納豆や炒め物、チャーハン、サラダ、冷奴など、いろいろな用途に使ってほしい」と話す。
三宝亭の「香味ラー油」
上越市内に加賀町店と四ケ所店があるラーメンチェーン 「三宝亭」(本社新潟市)では、2年前からギョーザ用のラー油を「香味ラー油」 に切り替えた。薬味がたっぷり入っており、ギョーザの上に直接かけた後、酢醤油を付けて食べる同店独自の食べ方を提案している。
独自に開発した香味ラー油には、タマネギ、ニンニク、ショウガなどがたっぷり入っている。辛味を抑えてあり、たっぷりギョーザにかけても辛くはない。
上原真治マネージャーは「あつあつのギョーザの上に乗せることにより、ラー油が温まって、いっそう香りが引き立つ。あくまでもギョーザあってのラー油で、単なる食べるラー油とは違う」と話す。
同店では持ち帰りギョウザ用に、香味ラー油を20g入り50円で販売している。最近では、何本もまとめ買いしていく客が多いという人気ぶりだ。