上越市ホームページ CMS導入で更新スピード化へ

このニュースサイトの読者は、インターネットを日常的に使いこなしている人が多く、どんなホームページが使いやすいのか、見やすいのかを日々体感していることだろう。

上越市のホームページはアクセス数が多いだけに、目的の情報にたどりつけない、情報掲載が遅いなどの話を良く耳にする。

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市町村合併をした2005年1月、それまでの上越市のホームページに旧13町村のホームページを取り込んだ寄り合い所帯となり、さらに使い勝手が悪くなってから5年半、ようやく重い腰を上げた。

市は本年度予算でホームページ再構築の費用として約1500万円を盛り、全面刷新を行うことになった。

再構築にあたり、一般市民と学識経験者による検討委員会を設置し、その第1回の検討委員会が2010年6月7日に上越市役所で開かれた。委員は学識経験者、事業者、教育関係者、学生、市職員のほか、公募の市民3人を加えた10人で、男女比率は半々。各委員に委嘱状が手渡され、委員長には県立看護大情報処理学講座の橋本明生浩教授が選出された。

その中で、市が目指すホームページの根幹を成すのは、CMS(コンテンツ管理システム)の導入──に尽きる(個人向けのブログや、SNS、Wikipedia、本サイトもCMSの一種である)。

これにより、これまで広報対話課で一元管理する方法から、各課の権限で直接情報発信できるようになり、情報掲載までのスピードアップのほか、休日や夜間、緊急時の迅速な対応が可能になる。また、掲載期間を定めてアップロードできるので、古い情報が取り残されることもなくなる。

情報のカテゴリー分けが容易になるため、ごちゃごちゃしていたトップページがすっきりし、アクセスランキングの導入なども可能になる。

県内ではすでに、長岡市、三条市、新発田市、柏崎市、十日町市、見附市、村上市、妙高市、南魚沼市で導入されている(同委員会資料より)。

第1回の会議では、現状や目指すイメージの説明、来年3月中旬に公開するまでのスケジュールなどが説明された。

委員からは多くの質問、提言があったが、一つは業者の選定がプロポーザル方式(提案型)によって行われることに関し、7月下旬~8月上旬に予定されている業者のプレゼンテーション(選考会)に検討委員が入っていないことに対する疑問の声である。

市では「委員を入れることも含め、検討したい」と回答した。

また、現状のホームページの情報更新までの流れと、タイムラグの質問には「各課で起案して課長が決済し広報対話課へ上げる。広報対話課が掲載して良いか内部確認してアップする。(タイムラグは)新規の場合は1週間ぐらい。更新の場合は『5日はみておいて』と担当課には言ってある」と市が回答した。

これだけ時間がかかっては、今年2月の地吹雪による交通網の遮断などの際、ホームページで情報発信ができなかったのも当然か(それだけではないと思うが)。

第2回の検討委員会は8月下旬の予定。