数年前から大都市を中心に静かなブームとなっていた韓国のにごり酒「マッコリ」が、今年3月ころから上越市内でも酒量販店などで並び始めた。甘みがありさっぱりした口当たりで飲みやすい上、アルコール度数がビール程度の5～7％と低めなことから女性にも人気。アミノ酸や乳酸菌が入っており、健康や美容に良い酒としても注目を集めている。＝2010年4月27日現在＝
上越市富岡の量販店「やまや上越店」では、今年3月26日に店内をリニューアルした際、通常の売り場のほか、入り口の一番目立つ場所にマッコリの特設売り場を設けた。
発泡性の「ソウル月梅マッコリ」（1000ml入り598円）や、ナシやミカンなどの果汁、黒豆などのフレバー入りの「抱川ポチョンマッコリ」（750ml入り480円）が、5段の棚に並んでいる。ほかに「草家マッコリ」（300ml入り398円）もある。
梶谷健一郎店長は「女性がよく買っていかれます。ナシやミカンなどの果汁入りもありますが、自分の好きなジュースで割って飲むのがお薦めです」と話す。
今年3月には韓国焼酎の最大手「真露ジャパン」がマッコリを発表し、日本国内の1000余りの卸売商と1万余りの酒類小売商を通して販売を始めた。このため、最近になって県内のスーパーや酒小売店にも「JINROマッコリ」が続々と並び始めた。人気韓国ドラマ「アイリス」にCMを入れ、知名度も急激にアップしている。
価格は375ml入りの瓶が419円、1000ml入りペットボトルが600円と、いずれもリーズナブル。甘みと深みを強化した日本人好みの味に仕上げた製品だという。
上越市内のスーパーマーケットの酒売り場にも並んでいる。原信、ナルス、イチコ、ジャスコ、バローのいずれの店にもJINROマッコリがあり、ほかに数種類のマッコリを置いている店もある。
上越地域の焼肉店では、「しちりん亭」「焼肉屋さかい」「牛庵」「牛角」など、大手チェーンのほとんどがドリンクメニューにマッコリを加えており、最近になって注文する人が増加しているという。
【マッコリ】 米を主原料とする日本の“どぶろく”のような白いにごり酒。マッコルリとも言う。ペットボトル入りのものが主だが、韓国の飲食店では発酵途中の生のマッコリをかめに入れて出すところがある。プチプチとした発泡感と、ほのかな酸味が味わえ、フレッシュで爽快なのど越しが特徴。最近は急速冷凍され日本に輸入されているほか、日本でも醸造している酒造メーカーがある。
