大和閉店から一夜、テナント新たなスタート

上越市本町4の百貨店大和上越店の閉店から一夜明けた2010年4月26日、朝からテナントの引越し作業が始まった。大和が入っていたビルには合計約50のテナントがあった。このうち10店舗余りが、本町の空き店舗に入る予定で、新たなスタートを切る準備を進めている。

閉店した大和上越店
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大和にあった「スイングシューズおおしま」と「レディースオグラ」は共同で本町3の空き店舗に出店する
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26日朝、本町3のトーア仏壇跡の空き店舗を改装した真新しい店に、棚や椅子などが閉店した大和から運び込まれた。ここには大和1階にあった靴店「スイングシューズおおしま」と2階の婦人服「レディースオグラ」の店主が共同で店を開く。2店とも親から受け継いだ店で、大和から出て商売するのは今回が初めてという。

「大和という大きな集客力に頼っていたが、これからはそうはいかない。初めての路面店で不安もあるが、独自に集客できるよう商品の仕入や魅力づくりに努力したい」とレディースオグラの店主、小倉潔さん(52)。

小倉さんたちの店は5月3日にオープンする。この店は早い方で、6月に営業再開がずれ込む店もあるという。

ビル運営会社との契約で5月15日までテナントは撤収することになっており、このほかにも本町通りのあちらこちらで、開店準備が行われている。

本町3の雁木通りプラザ隣ではブティックが出店準備
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一方、大和の入っていたビルは解体され、新たに低層商業施設を建設する方針が示されているが、その具体的内容は依然不透明だ。

そんな中、本町での営業をすることになる多くの店は、空き店舗改装や出店にそれなりの投資をしている。ある店主は「低層商業施設のキーテナントがどうなるかにもよるが、ほとんどの店は空き店舗での営業を仮とは考えていない」と話した。

「お客様承り所」を開設

大和はこの日、34年間営業した上越店の長年の客のアフターケアを担う「お客様承り所」を本町4の竹内泰祥堂隣に開設した。

大和が6月末まで開設するお客様承り所
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6月末まで、販売した商品や買い物券の利用、解約などの問い合わせに応対する。

大和上越店の横尾正俊総務部長は「34年間ご愛顧いただき、突然閉店して知りませんというわけにはいかない。これまで買っていただいた商品などあらゆることについてお客様の心配にお答えしたい」と話していた。

窓口の開設時間は午前10時~午後6時。水曜定休。電話025-525-1111。