上越市で発見の聚楽第屏風、名古屋で公開へ

「御所参内・聚楽第行幸図屏風」右隻
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「御所参内・聚楽第行幸図屏風」左隻
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2008年11月、上越市の民家の蔵で発見され昨年秋に上越市立総合博物館で公開された「御所参内・聚楽第行幸図屏風(ごしょさんだい・じゅらくていぎょうこうずびょうぶ)」が2010年9月下旬から、名古屋市博物館で展示されることが決まった。上越市外での公開は初めて。長岡市の県立歴史博物館でも8月下旬から展示する予定。

名古屋市博物館での展示は9月25日から約3週間の予定で、県立歴史博物館でも開館10周年記念特別展の一環として、8月下旬から公開する予定で調整が進んでいる。

屏風の寄託を受けている市立総合博物館では、重要文化財級と評価されている屏風のため、公開は年間60日程度にとどめるなど、重要文化財に準じた扱いをとっている。このため、本年度中はこれ以上屏風を展示する可能性は事実上、なくなった。

屏風は豊臣秀吉が京都に造営した「聚楽第」へ後陽成天皇が行幸する様子を描いたもので、約400年前の桃山時代に描かれたとみられる。上越市での公開では、県内外から約3万2000人が鑑賞した。