盲導犬を拒否しちゃダメ!

盲導犬などの介助犬を連れた障害者がホテルなどで宿泊を断られることがないよう、県の委託を受けた県視覚障害者福祉協会の啓発普及員らが2010年3月26日、上越市内のホテルや旅館を2頭の盲導犬を連れて巡り啓発活動を行った。

<動画:4分58秒>

啓発活動を行ったのは新潟市の視覚障害者、上林洋子さん(64)と盲導犬のターシャ。地元の盲導犬ユーザーである上越市大島区の視覚障害者、野崎正さん(61)と、盲導犬オンリーも加わった。

2002年10月に身体障害者補助犬法が施行され、翌03年10月からホテルやデパート、レストランなど不特定多数の人が出入りする所では、身体障害者補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)の同伴を拒否してはならない。

しかし、ホテルやレストランなどた食品を扱う施設では、法律の趣旨が徹底せず、法律の施行後も入店を断られるケースが出ている。

そのため、県視覚障害者福祉協会が、今年2月と3月の2か月間、盲導犬とユーザー、ガイドによるチームを3組作り、県内の市街地や観光地のホテル、旅館などを回って啓発活動を実施している。

午前中は、高田駅周辺のホテル、旅館5か所を巡った。フロントで法律の趣旨を説明し、「補助犬同伴可」のステッカーを張ってもらえるよう要請した。

すでに盲導犬の宿泊実績があるホテルや、盲導犬育成のための募金箱を置いてあるホテルもあった。上林さんは「高田ではどこも気持ちよく理解していただけた」と喜んでいた。

ホテルのフロントで盲導犬宿泊への理解を求めた
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県視覚障害者福祉協会では「実際に盲導犬を伴って啓発するのは今回が初めて。法律施行後も盲導犬を実際に見た人が少なく、店内に盲導犬を入れるには設備を直さなくてはいけないと思われたり、まだまだ理解されていない」と話している。