上越の妖怪も登場!長岡で「博物館の怪談」展

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長岡市の県立歴史博物館で2011年4月23日から、春季企画展「博物館の怪談~新潟の妖怪と妖怪博士・井上円了~」が始まった。妖怪博士として知られる旧越路町出身の哲学者で宗教学者である井上円了の紹介とともに、新潟県の妖怪の全貌が見られる展示がある。もちろん、上越が誇る(?)妖怪、猫又、小豆洗い、山男なども登場する。

化猫の頭蓋骨、河童の手、雷獣のミイラなど、見世物小屋のような怪しげな展示物もあり、博物館らしからぬ楽しさでいっぱいだ。「百鬼夜行絵巻」や「酒呑童子絵巻」など貴重な絵巻も展示されており、妖怪好きにはたまらないはず。

2010年にNHK連続テレビ小説で、漫画家水木しげるの妻が著した自伝をもとにしたドラマ「ゲゲゲの女房」が大ヒットし、水木しげるブームが起きたばかり。怖くない妖怪を描いたアニメ映画「豆富小僧」も、4月29日から公開だし、企画展のタイミングはいい。

新潟県は「妖怪大国」とも呼ばれ、妖怪にまつわる多くの伝説が残っているという。「新潟県の妖怪」のコーナーには、上越地方を代表する妖怪も登場する。

↓猫又

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血染めの袈裟
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◇猫又……ご存知、上越市中ノ俣に伝わる伝説「猫又退治」にも出てくる妖怪。同じく、南魚沼市の雲洞庵にも同様の話があり、北高和尚が鉄如意を使って追い払ったとされる血染めの袈裟や、化猫の頭蓋骨が展示されている。

↓小豆洗い

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◇小豆洗い……高田の寺にいたという日顕という小僧は、小豆の数を間違いなく言い当てた。しかし、日顕は悪僧のねたみによって殺され、それ以来、小僧の霊が川で小豆を洗って数を数えるようになったとされる。「桃山人夜話」第五巻に出てくる。

↓山男

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◇山男……高田藩領、信越国境に出現する妖怪。身長は6尺(約180cm)、赤い髪と灰色の肌で、牛のような声を発する。「北越奇談」に出てくる。

◇山姥……糸魚川市上路に伝わる伝説

↓人魚の木簡

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↓妙高山の山童

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河童の模型
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このほか、「百種怪談妖物双六」に出てくる「妙高山の山童(やまわらわ)」や、上越市大潟区などに伝説が残る人魚や河童、糸魚川市能生で探検が行われているツチノコにちなむ展示もある。

会期は2011年6月5日まで。時間は午前9時30分~午後5時(最終入館は午後4時30分まで)。休館は月曜(5月2日は開館する)。観覧料は一般700円、高校生・大学生500円、中学生以下無料。長岡ICから国道8号を柏崎方面に進み約3km。問い合わせは、0258-47-6130。

*新潟県立歴史博物館の公式ホームページ(100円の割引券あり)
 http://www.nbz.or.jp/jp/

=川村=