上越市 独自に策定した原子力災害対策見直し

上越市は東京電力福島第1発電所の事故を受けて、同市の地域防災計画として独自に策定している原子力災害対策の内容見直しに着手した。

東京電力柏崎刈羽原発からの距離(上越市の地域防災計画から)
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県が定める計画では、原子力防災対策を行うべき市町村は原発から半径10kmの場所とされており、本県では柏崎市と刈羽村が該当する。上越市は該当しないが、中越沖地震の翌年の2008年に、市地域防止計画の「一般災害対策編」の中に独自に原子力災害対策を盛り込んだ。

現行の計画では原発から半径10kmの柏崎市と刈羽村の住民が上越市に避難して来ることは想定しているが、上越市民が他市町村に避難することは想定していない。

上越市は柿崎区と吉川区、大島区で、原発のある柏崎市と市域を接している。原発から上越市と柏崎市の境界までの距離は最短で約20km。

今回の福島第一原発の事故では半径20km圏内が避難指示区域となり、20~30km圏内が屋内退避、自主避難区域となっている。上越市の馬場秀明危機管理監は「現行計画と今回の福島での事案は適合しない。避難マニュアルなどを含め内部的に検討している」と話した。

県でも19日に県防災会議原子力防災部会を開き、計画見直しに着手している。

原子力災害対策を独自に盛り込んでいる上越市の地域防災計画は次の通り
http://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/bousai/bousai-suibou.html