盲目の女旅芸人、高田瞽女(ごぜ)が、家々を回って唄を披露し金品や米などをもらう「門付け(かどづけ)」の再現が2月6日、上越市の本町や大町などで行われました。雪が吹き付けるあいにくの天候でしたが、アマチュアカメラマンや一般市民などが大勢詰め掛けました。この模様はiPhoneを使い、ustreamで生中継しました(録画参照)。=川村=
瞽女は各地を転々としながら三味線の伴奏で唄い、米などを得て生活していた盲目の旅芸人のことです。特に新潟県に多く、高田瞽女、長岡瞽女は藩の保護を受けていました。明治時代から昭和初期まで活躍していましたが、第二次世界大戦後、多くは廃業し、現在は一人もいません。瞽女は「はなれ瞽女おりん」(1977年)や、高田でロケをした「ふみ子の海」(2007年)でも描かれました。
今回のイベントは越後高田町家三昧世話人会が主催する「高田瞽女ふたたび」と題したもので、昨年に続き2回目。瞽女役として、瞽女唄を継承する糸魚川市在住の小竹さん一家4人が出演しました。
雪が吹き付ける中、三味線弾きの小竹勇生山さん(39)が演奏しながら先頭に立って本町6の町家交流館高田小町を出発。まんじゅう笠にてぬぐい、角巻を着た瞽女役には妻の栄子さん(43)と、双子の愛娘、美咲さんと美里さん(ともに16)が後を連なって歩きました。
一家は大町5の旧今井染物店、東本町の高野麻屋など5か所を回りました。家々を回って、家の前で唄をうたい、なにがしの金品、米などを得ることを「門付け」と言います。一行が唄を披露すると訪問先は、ねぎらいの声をかけながら米やお茶などを差し出していました。
*中継が途中で一度中断したため、動画は2本あります。