花見自粛広がる中、高田城観桜会はどうなる?

東日本巨大地震の影響で、全国各地で観桜会をはじめとする観光イベントの自粛が続いている。さらに福島県の原発事故に伴い、官民こぞって節電が行われている。2011年4月8日の開幕が迫っている上越市最大の観光イベント「高田城百万人観桜会」も、各種イベントやライトアップをどうするかなど、最終決断が迫られている。(川村)

ほかの桜の名所はどうなっているのか。まずは、高田公園以外の「日本三大夜桜」はどうだろう。

東京都の上野恩賜公園では3月19日から4月10日の期間、1100個のぼんぼりを点灯させ、各種イベントを催す予定だったが、すべての自粛(中止)を決めた。

青森県弘前市の「弘前さくらまつり」は、4月23日~5月5日まで予定されている。弘前市の観光物産課によると「今のところ、予定通り実施する予定。夜桜は建物のライトアップは自粛するが、ぼんぼりの点灯は行う。エネルギー事情により、点灯時間の短縮などはあり得る」と話している。

県内で中止となった観桜会を調べてみた。

まずは、1990年に(財)日本さくらの会が選定した「日本さくら名所100選」に県内から選ばれている桜の名所はどうか。高田公園のほか、五泉市の村松公園、燕市の大河津分水桜並木の3か所である。

3000本の桜が咲く五泉市の村松公園は、4月1日~24日に「村松公園桜まつり」が予定されていたが、郷土芸能披露や桜オープンカフェなどのイベントはすべて中止。公園内のライトアップも中止となった。

燕市の大河津分水桜並木で4月17日に開催予定の名物「第70回分水おいらん道中」と、4月1日からの「分水桜まつりライトアップ」が中止となった。

このほかの県内の状況は、阿賀野市で4月9日から24日まで開催を予定していた「阿賀野市桜まつり」が、震災に伴い「自粛」となった。例年は瓢湖などの桜並木をライトアップしているが、今回は実施しない。

妙高市で4月上旬から開催を予定していた「経塚山さくらまつり」(同実行委員会主催)は震災に伴い中止となった。例年のぼんぼり数は100個前後。

お隣り長野県の桜の名所をみると、伊那市の「高遠さくら祭り」は、イベントとライトアップを中止、小諸市の「懐古園さくらまつり」もぼんぼり点灯とライトアップを中止している。

上越市の観光振興課は「まったくゼロになることはない」というが、夜桜が売り物の高田城百万人観桜会のライトアップやぼんぼりの点灯の中止や削減、イベントの中止などは避けられない状況となっている。

高田城百万人観桜会の「さくらロード」(2010年4月)
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