放射性物質に備え上越市内の浄水場も対策

東京電力福島第1原子力発電所の事故による放射性物質が水道水に流入する万一の事態に備えて、上越市内の浄水場では2011年3月30日までに、放射性物質を吸着するとされる活性炭を注入する設備を設置したほか、地下水源の利用準備を整えた。

県の調査では30日までに市内の浄水場の水道水からは放射性物質は検出されていない。

市内の主な水道水源は、高田地区に配水している城山浄水場、春日山地区や直江津地区に配水している正善寺ダム浄水場、頸北地域などに配水している柿崎川ダムがある。いずれの浄水場でも30日までに活性炭注入設備の準備が整った。

写真右の小屋が新設され、この中に活性炭を注入する設備が設置された(城山浄水場)
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市内にはこのほか、通常は配水していないが真夏の渇水時などに稼働する地下水を水源とする浄水場5か所ある。仮にダムなどの通常の水道水源に放射性物質が流入した場合でも、地下水は200m程度の深さから汲み上げるため、当分の間は比較的影響を受けづらいと考えられている。このため市ガス水道局では万一の際は地下水源の水道水を乳児用として用意するとしている。