世界に羽ばたくバレリーナ 高橋蘭 14歳

20100130valley

この春、世界に向けてはばたこうとしている14歳の少女がいる。中学2年高橋蘭ちゃんが、その人です。話を聞いている時の蘭ちゃんはちょっとシャイで、はんにゃの金田くんが好きという普通の中学生です。(野口)

最初から「世界」が夢だった

韓国舞踊の先生をやっていたお母さん、バレエを習っていた2人の姉という環境の中、4歳でバレエを始めたのは自然な流れだったそうです。7歳で ‘エコール・ド・バレエ・サラ‘ に入学する頃には「世界が夢」になっていました。指導にあたる石澤沙羅先生も13歳で単身フランスに渡り18歳までの6年間をアヴィニヨンのバレエスクールで学んで来ましたので、その影響もきっと強かったのでしょう。

2年前に開花

石澤先生によれば、2年前の発表会「眠れる森の美女」第1幕で主役のオーロラ姫を踊った頃から大きくジャンプアップしたような気がする。プロの男性4人に囲まれての踊りは厳しくもあり、良い経験になったのではないかととの事でした。スポーツにしても芸術にしても、いくつもの壁を超えるには何かしらのきっかけが付き物ですが、それを掴むのも見逃してしまうのも本人しだいです。蘭ちゃんはそれを掴んで離さなかったのでしょう。

強運

12月に行われた「ユースアメリカグランプリ日本予選会」という大きなコンクールに出場。270人ほどの出場者が予選で1/4に絞られますが、見事決勝に進みました。最終結果では選ばれた12名がニューヨークで行われる世界大会に挑みます。
 残念ながら彼女は12名には入れませんでした。ところが自宅に戻った数日後、大会本部から電話。「オーストラリア人の審査員からの強い要請で、もう一度あなたの演技が見たい」との事で推薦枠としてニューヨークの大会に出場する事が決まったのです!!

夢は広がる

現在はニューヨークでの大会のためのレッスンが毎日続けられています。3月にはニューヨーク、そして4月には石澤先生が過ごされたフランスに1週間ほどのレッスンを兼ねた旅行とスケジュールはビッシリです。にこやかな笑顔で「バレエが好きだから」とポツリと語る彼女の言葉に、強い意志と力を感じました。自分を表現するにはいろんな手段があります。

練習風景を見せていただきましたが、まだあどけない話しっぷりとは異なり、その動きは大胆、華麗で雄弁なものでした。彼女が、どんな形で夢を実現できるかは未知数ですが、みんなで応援してあげたいですね。