「観桜会のイメージ損ねる」 15団体が自衛隊パレード中止を要請

新潟県上越市の高田城百万人観桜会で行われる陸上自衛隊のパレードについて同市の市民団体など15団体が2016年4月8日、市役所を訪れ土橋均副市長に中止を求める要請書を提出した。

 15団体を代表して土橋副市長に要望書を手渡す馬場弁護士(右)
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迷彩服姿の隊員が小銃を携え、装甲車とともに公園内を行進するパレードは、上越市自衛隊協力会など関連4団体からの要望を受けて4年前から毎年、実施されている。弁護士有志や労働組合、社民、共産などの政党支部など15団体は、「銃を携行しての武装行動は威圧感を与える」「花見にふさわしくない」として市に毎年中止を求めてきた。

15団体を代表して要望書を手渡した馬場秀幸弁護士は「今年は集団的自衛権の行使が可能となる安保関連法が施行されたため、今までとは意味合いが違う。市としては観桜会をゆっくり楽しんでもらうという主旨に立ち返って慎重に考えてもらいたい」などと述べ、上越市が1995年に行った非核平和友好都市宣言の主旨に反するとして中止を要請した。

土橋副市長は「観桜会には多様な催しがあり、いろいろな意見はあると思うが、大勢の皆さんに楽しんでもらっているので本年度も引き続き実施したい」と話した。

市によると、昨年度のパレードについて市民などから電話やメールなどで9件の意見が寄せられており、中止を求める意見が4件、パレード実施に賛同する意見が5件だったという。

自衛隊のパレードは4月16日午前11時から、高田駐屯地の隊員約170人と車両27台が参加して、高田公園内で実施される予定。

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