ユニークな建物「本物より洗練」イタリアの市長が上越市のペントラッチャ訪問

新潟県上越市下門前のイタリア料理店「トラットリア・ラ・ペントラッチャ」に2016年11月5日、イタリアのバーニャカヴァッロ市の市長が訪れた。6月に移転オープンした半円形のユニークな外観の店舗は、バーニャカヴァッロ市にある18世紀の建造物がモデルで、エレオノーラ・プローニ市長は「もとの建物より立派で洗練されている」と賞賛した。

ラヴェンナ県バーニャカヴァッロ市にある「ピアッツア・ヌォーバ」は18世紀の建設で、当初は野菜や肉を売る市場だったが、時と共にレストランやイベント会場へと変化し、現在も市民の憩いの場として活用されている。

「ピアッツァ・ヌォーヴァ」はバーニャカヴァッロ市の観光パンフレットの表紙になっている bagnacavallo1

パンフレットに載っている「ピアッツァ・ヌォーヴァ」の写真 bagnacavallo

ペントラッチャのほかに国内外で6店舗のイタリア料理店を経営する「クオルス」の高波利幸社長は2年前、取り引き先の同市で建物を見て、その経緯を知り、感銘を受けた。

同社は100年続くイタリア料理店を目指すためのシンボルとなる建物を模索しており、外観だけでなくこの先も人々の憩いの場となることを期待し、同建物をモデルに建設を計画。建物を「ピアッツア・ヌォーバ下門前」と名付けて、その中に新店舗トラットリア・ラ・ペントラッチャをオープンさせた。

「ピアッツア・ヌォーバ下門前」
ペントラッチャ

この日は、プローニ市長や同市ワイナリーの醸造責任者、得意客などとワインと料理を楽しむ食事会が開かれ、プローニ市長は建物を見ると「インターネットで見て知ってはいたが、実際この場に立ってみて、大変感動した。まさか日本人が日本でこのコンセプトを再現するとは思わなかった」と賞賛した。ワイナリーの醸造責任者マッシモ・ランディさんも「外観だけでなく、精神的なものをも受け継いでいる。モデルとなった建物の本質まで再現してあると感じた」と讃えた。

ペントラッチャを訪問し、ワインと食事を楽しむプロー二市長(左)とワイナリーの醸造責任者ランディさん(左から2番目) ラッチャ1

高波社長は「建物を活用し、イタリアの食文化を発信したいと思い、今回がその第1弾の集いとなった。オペラコンサートと食事、イタリア車の展示会、ファッションショーなど、これから次々とイベントを企画、展開していきたい」と語った。

食事会はクオルスのシェフ10人がワインに合う5品を用意し、ランディさんのワインの解説を聞きながら、赤、白、スパークリングの3種のワインを味わった。また屋外では建物に映像を投影するプロジェクションマッピング=写真=も行われた。

ペントラッチャ外観

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