新潟県上越地域の地酒と食が楽しめる「越後・謙信SAKEまつり」(実行委員会主催)が2019年10月19日、上越市の本町商店街を会場に始まった。来場者は、おちょこを片手に各蔵元のブースを回り、試飲を楽しんだ。20日まで。
会場には上越市、妙高市を中心に、糸魚川や佐渡も含む23の蔵元、ワイナリーのほか、阿賀町の麒麟山酒造、長岡市の中川酒造の2蔵を加え、過去最大の25の蔵元が参加した。高田本町通りの約600mを歩行者天国にした会場には、蔵元のブースのほか、地ビールやどぶろく、薬草酒、カクテルなど多彩な酒類も並んだ。上越の郷土料理として人気のするめの天ぷら「する天」や、上越名物「ホワイト焼きそば」、タケノコ汁、地場産の「くびき牛」を使った料理など、多彩な食のブースも出店した。
大火から再建した加賀の井(糸魚川)のブース。「もう大丈夫ですか」と声をかける人も
午後から雨が降る予報だったため、昼頃を中心に多くの人が出た。初出店の麒麟山酒造は7銘柄を用意。「県内でも辛口な淡麗な酒。キレがあり、食中酒として飲んでほしい」と話す。中川酒造は5銘柄を試飲用にふるまった。「精米歩合が高く、飲み飽きしない酒。上越市内でも販売している」と話していた。
上杉謙信に由来するまつり酒「車懸(くるまがかり)」は、県酒造組合高田支部に加盟する蔵元が持ち回りで製造しており、今年は妙高市の「君の井酒造」が担当した。限定1000本のうち、初日は700本を用意。行列ができ、午後1時30分すぎには売り切れた。長野市から来た男性(64)は、「まつり酒が目当て。息子と飲むのが楽しみ」と話していた。
食べ物では、2年目を迎えた上越市の新ご当地ラーメン「雪むろ酒かすラーメン」が人気。米粉と野菜、酒かすでとろみをつけたクリーミーな鶏白湯スープが特徴。販売開始直後から20〜50分待ちの長い行列ができた。東京都から来た男性(39)は「昨年は行列が長くて断念したが、今年はぜひ食べたいと思ってやって来た。鶏白湯スープを飲み干す際、強い酒粕の風味がして、とてもおいしかった」と話していた。
2日目の10月20日は午前10時〜午後4時まで。試飲代はおちょこが付いて2000円。
◇公式サイト http://www.kenshinsake.com/
◇パンフレット http://www.kenshinsake.com/pdf/boothmap2019.pdf?201910