ホーム > 2016/04

手軽なミニボートに潜む危険性 海上保安官が直江津港で実演

3年前

本格的なレジャーシーズンを前に、上越海上保安署は2016年4月26日、新潟県上越市の直江津港でミニボートからの落水や転覆のデモンストレーションを報道陣や関係機関に公開した。ミニボートや手漕ぎボートの正しい乗船方法、乗船する際の注意事項のほか、万が一落水した場合の対処法などを説明した。

これからの季節、海などで事故が増えることが懸念されることから、同署が初めて実施した。釣りなどで手軽に使用できるミニボートと手漕ぎボートに海上保安官が乗船し、危険行為や事故の再現を実演した。

ミニボートとは、長さ3m未満、出力2馬力未満のエンジン付き船舶のことで、免許や検査が必要ない。車で手軽に運べ、操作が簡単なことから人気だが、波に弱いなど危険性もある。また、海上での使用経験がない人や海のルールを十分知らない人でも気軽に海に出られることから全国的に事故発生が懸念されているという。

海に落ちた帽子をミニボートから身を乗り出して拾おうとして落水し、救助される
水難事故デモ1

デモンストレーションでは、海上保安官がミニボートで立ち上がって移動したり、海面に落ちた帽子を身を乗り出して拾うなどの危険行為を実演。また他の船の航走波で手こぎボートから転落した際の救助要請なども行った。

他船の航走波で手こぎボートのバランスが崩れる
水難事故デモ2

大きな他の船からは気付きにくい。旗竿などで存在を示す必要がある
水難事故デモ3

通報できるよう携帯電話やスマートフォンを防水パックに入れる
水難事故デモ4

水難事故に遭わないための注意点として次の4つを挙げた。

  1. ミニボートなどでは立ち上がらず、移動が必要な場合は低い姿勢で移動する
  2. 旗竿で他の船に自分の船の存在を示す
  3. 救命胴衣は正しく装着する
  4. 落水した際に通報できるよう携帯電話やスマートフォンを防水パックに入れる

上越海上保安署の牛尾正行次長は注意点を指摘した上で「(海などに)遊びに行くときは無理な計画はせず、家族や友人などに周知してほしい」などと話した。

同署管内では一昨年、同市上下浜の海岸で5人が波にさらわれ死亡。昨年は糸魚川市姫川港近くの沖合でプレジャーボートが転覆し、3人のうち2人が死亡する水難事故が起きている。2年続けていずれも5月に事故が発生している。