常識覆すヒラメなカレイ!? 上越市立水族博物館に珍魚「左向きカレイ」展示

「左ヒラメに右カレイ」はヒラメとカレイの見分け方でよく使われる言葉。上越市立水族博物館に2016年6月、常識を覆す「左を向いた」カレイが登場し、来館者の注目を集めている。

このほど見付かった左向きのヤナギムシガレイ(上越市立水族博物館提供)
20190615水族館カレイ

6月1日、糸魚川市のマリンドリーム能生にある鮮魚店から「変わった魚が入った」と同館に連絡が入った。職員が現地に出向いて確認。「『ヤナギムシガレイ』というよく見られる種類だが、頭の位置が逆のカレイでした」。

通常のカレイは腹と口を下にしたとき、右を向くはずだが、このカレイは左を向いている。発見された「左向き」カレイは体長が約20cm。ヒレの形や目のくぼみなどから「ヤナギムシガレイ」で間違いがないと確認された。同館が県水産海洋研究所に問い合わせたところ、「ヒラメなどの養殖場ではまれに見ることはあるが、『ヤナギムシガレイ』に関しては大変珍しく見たことがない」と回答があったという。

「ヤナギムシガレイ」はすでに死んでおり、館内のトロピカランド付近でホルマリン標本として展示している。同館の白川智明さんは「全国的にも展示例のない珍しいカレイ。この機会にぜひ見に来ていただきたい」と話している。