上越海上保安署は2018年9月25日、7、8月に実施した密漁者集中取り締まりの結果を発表した。2か月間でサザエや岩ガキなどを密漁したとして22人を検挙した。このうち12人が長野や群馬など県外からの来訪者だった。
同署では、夏は海水浴客に紛れたレジャー感覚での密漁が多くなることから、管内の漁協からの要請を受け毎年7、8月に集中取り締まりを行っている。漁業法違反の疑いで検挙されたのは22人で、長野県在住者が最も多く5人、群馬県4人、愛知、栃木、埼玉の各県が1人。県内在住者10人のうち上越市内はいなかった。
密漁したのはサザエや岩ガキ、アワビで、合計1371個132.6kg。水産資源保護のためすべて放流処分された。販売目的や業者などの組織的な密漁ではなく、レジャー感覚の密漁だったという。
漁業法は、採捕場所の漁業権を持たない人がサザエなどを採捕する行為を禁じており、漁業権侵害として20万円以下の罰金刑を定めている。昨年は県外13人を含む20人が検挙された。
同署では「漁業者の生活や水産資源に悪影響を及ぼす密漁はやめてほしい」としている。