頸城ハイヤー(野本宏之社長、本社・新潟県上越市西本町1)は2017年10月1日から、顧客サービス向上や社員の健康増進などを目的に、火を使用する紙巻きたばこの禁煙に全社を挙げて取り組む。禁煙は各従業員の始業1時間前から終業までが対象となるが、煙や灰が出ず、一般的なたばこの臭いがしない加熱式たばこ(アイコスなど)は含まれない。
同社によると上越地域のタクシー会社では初の取り組み。県内で運行するタクシーは2008年1月から全車禁煙の取り組みを行っているが、乗務員が喫煙者の場合、衣服や体にたばこの臭いが染みついているため、「禁煙車なのにたばこの臭いが気になる」と乗客からの声も寄せられてきた。また、最近では乗務員の高齢化も進み、安全運行には乗務員の健康増進が不可欠ということから、同社ではこの取り組みに本腰を入れた。
同社は社員150人のうち、約40人が喫煙者。社内で禁煙に取り組む動きは約2年前に始まり、社員の理解を得ながらこのほど本格スタートを迎える。ただ、社員の個人的な嗜好にも配慮するため、ここ最近一般に浸透してきた加熱式たばこの使用は認められ、定められた喫煙場所では吸っても良い事とした。 現在、社内ではスムーズな取り組みスタートを迎えられるよう、禁煙のピーアールポスターを掲示し、社員の意識向上を図っている。
加熱式たばこ移行や禁煙宣言も
同社の竹内二郎常務によると、紙巻たばこ喫煙禁止で、加熱式たばこに移行する社員も多くいるほか、これを機に禁煙宣言した社員もいるという。 竹内常務は「顧客サービスや健康増進に向け、全社一丸となって取り組む。お客様には毎回、空気がクリーンなタクシーに乗っていただける」と話している。