上越市出身の漫画家・水口十さん 初連載の『櫻子さん…』が単行本に

「ヤングエース」(KADOKAWA)に連載中のミステリー漫画『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』が単行本化され2015年11月26日、角川書店から第1巻が出版された。太田紫織さん原作の小説を、新潟県上越市出身の女性漫画家、水口十(とお)さんが作画した。

発刊されたミステリー漫画「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」
櫻子さん

漫画の主人公は、良家のお嬢様だが「骨」を愛してやまない標本士の女性・九条櫻子。櫻子からドライブに誘われた北海道・旭川市に住む高校生・館脇正太郎は、海岸で頭蓋骨を発見し、水死体と遭遇する。検視官としての技能を持つ櫻子の推理に付き合ううち、やがて不可解な殺人事件に巻き込まれていく。

作画の水口さんは上越市出身で、3人きょうだいの末っ子。3年前に東京に出てフリーのイラストレーター、漫画家としてデビューした。

母の栄子さんは「小学生の頃から漫画が好きで、独学で頑張ってきたのが、ようやく脚光を浴びてうれしい」と話している。

水口十さんへのインタビュー

——これまでの漫画やイラストの主な仕事を教えてください。また、今手がけているものは?

水口 多く描かせて頂いているのは、小説の装画です。『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』と同じKADOKAWAのアスキーメディアワークス・メディアワークス文庫の『絶対城先輩の妖怪学講座』(峰守ひろかず先生著)は長く描かせて頂いていて、個人的にも楽しみながらお仕事をしています。

——『櫻子さん…』は水口さんにとって、どんな作品になりましたか。

水口 初めての漫画連載ですので、学ぶ所が多いです。連載の前年には北海道に取材に行き、一話の舞台となっている増毛(マシケ)にも足を運びました。

——漫画家という職業は何が一番たいへんですか。

水口 継続して描くのが大変です。内向的なため、アシスタントさんとのやり取りも個人的には少し大変です。

——小学生の頃から漫画が好きだったようですが、どんなものを書いていましたか。

水口 漫画っぽい絵柄で好きな漫画家さんの模写をし始めたのは、小学校の低学年でした。その後は、好きなゲームのイラストを落書きしたり、15~16歳の頃からはデジタルでイラストを描き始めました。

——たいへん多忙だと聞いていますが、どんな一日を過ごしていますか?

水口 作画作業をする日は、作業以外には食事や入浴だけという感じです。シナリオ作業の日は少し余裕があります。

——影響を受けた漫画家、または尊敬する漫画家はいますか?

水口 漫画の面で一番影響を受けているのは、一迅社『Landreaall』のおがきちか先生だと思います。尾田栄一郎先生の『ONEPIECE 』も何度も読み返しています。

——上越のみなさんにメッセージを。

水口 これから雪の季節ですが、怪我など気を付けて過ごしてください。

水口さんのTwitterアカウント
https://twitter.com/mizuguchi_too

アニメの公式サイト
http://sakurakosan.jp/