【特報1】高田公園の桜の老木に違法看板 上越市が撤去指示

「日本三大夜桜」として知られる新潟県上越市の高田公園の桜の木に、地元の建設会社が宣伝のためとみられる違法な看板やのぼり旗をくくりつけている。高田公園の桜は100年以上の老木も多い。上越市は業者に看板などの撤去を指示した。

高田公園前の県道の桜の木に設置された違法看板(2018年12月17日午前9時半撮影)
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高田公園前の県道沿いの歩道にある複数の桜の木に、12月15日頃から、建設会社の名称とともに「見学会」と書かれたのぼり旗や、木製の看板がくくりつけられている。のぼり旗は近くの電柱にもあり、数十本にのぼった。こうした行為は過去にもたびたび行われたとみられる。

立て看板も
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高田公園は約4000本のソメイヨシノが咲く桜の名所で、旧陸軍第十三師団の入城を記念して明治42年(1909年)に2200本が植えられたのが始まり。老齢化した木も多く、市は桜の長寿命化計画を定めて市民らと連携して手当てなどを続けている。こうして手当された桜の木に違法看板がくくりつけられていたことから、上越タウンジャーナルにも、市民から「桜の木がかわいそう」「市民の取り組みをなんだと思っているのか」といった怒りの声が寄せられた。

道路の柵や電柱、街路樹などに看板や旗などを設置することは新潟県屋外広告物条例が刑事罰をもって禁じている違法な行為だ。しかし、実際には多くの住宅建設会社などがこうした看板を毎週のように市内各地で設置している。

近くの県道の電柱にも違法なのぼり旗がずらり
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条例に基づく撤去権限のある上越市市民安全課では「違法な看板なので、現場を確認して業者に撤去させる」としている。看板を設置した業者は「違法だとは知らなかった。すぐ撤去する」と話し、市の指示を受けて17日に撤去した。

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上越タウンジャーナル編集部から

上越タウンジャーナルでは、こうした違法看板について継続的に取材しており、今後も続報します。