妙高市の老舗書店「文栄堂」が自己破産申請へ 負債は約3億円

新潟県妙高市朝日町1の文具、書籍など小売の合名会社「文栄堂」が2017年10月24日付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任し、自己破産の準備に入った。帝国データバンク上越支店によると、負債総額は約3億円と見込まれている。

妙高市朝日町1の文栄堂本店。張り紙を掲示し、営業を停止した
2017-10-26 文栄堂

同社は1897年(明治30年)に創業し、1951年に法人改組した老舗企業。書店としては本店のほか、妙高市栗原4の新井ショッピングセンター、上越市富岡の上越ショッピングセンターアコーレ内に出店していた。卸売では上越市、妙高市の事業所や官公庁、学校などを顧客に営業していた。ピーク時の98年頃には年売上高5億円内外を計上していた。

その後は大手通販業者との競合などで売上高の減少傾向が続き、2003年からはインターネット販売を始めたが厳しさは変わらず、収益性改善のため昨年5月にはアコーレ店を閉店した。昨年7月期の年売上高は約2億8400万円にとどまり、収益面では借入金の支払利息に加え店舗撤退費用もあり欠損を計上。財務内容は債務超過となっていた。