新潟県上越市本城町の高田公園陸上競技場の改修工事がこのほど完了し、2017年9月1日から供用を開始する。トラックはこれまでの赤レンガ色から、目を引く鮮やかなブルーに生まれ変わったほか、東側スタンドが新設され、3階には650席の観客席が設けられた。
上越地域唯一の第2種陸上競技場を継続していくため、ルール改正や経年劣化に伴う施設整備などを目的に昨年9月、工事に着手した。改修は5年ぶり。今年8月、第2種陸上競技場の公認検定をクリアし、同月25日に竣工した。総工費は約4億6千500万円。
リニューアルされたトラックは古いウレタンの表面を削り、新たにブルーのウレタンで覆った。ブルーのトラックは近年、世界大会などで使用されているなど、比較的新しい競技場で多く使われており、県内では同競技場と新発田市五十公野公園陸上競技場の2か所のみ。市担当職員によると「見た目のインパクトもあるし、選手が心理的に落ち着き、好記録が期待できるとも言われている」という。
このほか、トラックのレーンラインのマーキング、内圏縁石の取り替え、各種競技箇所の補修が行われた。外構整備では門扉や外柵の設置、排水溝の改修を実施した。また、ラグビーのゴールポストを新設したことから、ラグビー公式戦も実施できるようになった。
東側のスタンドは新築された。3階建てで、1階は器具庫、女子トイレ、女子更衣室、多目的トイレを設置。2階には倉庫を設けた。3階の観客席はベンチ式。650人が観戦できる。中央スタンドは玄関や本部室、医務室、男子トイレ、男子更衣室などを改修。外壁劣化部分の補修なども施された。
供用開始後の利用予約もすでに続々と入っている。8月29〜31日の3日間は市内の小中高生を対象にした試走会が行われており、生徒たちは新しく生まれ変わったトラックの感触を確かめるなどしていた。 地元高校の陸上競技部部長(16)は試走後、「走りやすかった。反発力など走った感触が今までと違った。青いトラックは精神が安定すると聞く。良い記録を出せるように頑張りたい」と感想を語った。
陸上大会として使用されるのは2017年9月8、9日の高校秋季地区大会が最も早く、同月14日は中学校新人大会が予定されている。
競技場についての問い合わせは同市教育委員会体育課025-546-9246。