新潟県上越市は2018年4月からごみの分別方法を簡素化し、金属を含まないプラスチックやゴム製品を「燃やせるごみ」へと変更した。変更後初となる「燃やせるごみ」の収集日となった4月2日には、ごみ出しに訪れていた市民から簡素化を歓迎する声が上がった一方で、分別が変わったことに困惑する人もおり、市民が新しい分別方法に慣れるまでは時間がかかりそうだ。
昨年10月に本格稼働した上越市東中島の新クリーンセンターではプラスチック製品を燃やすことが可能となったため、上越市は今月からごみの分別方法の変更へと踏み切った。歯ブラシや長靴、CDなど、市指定ごみ袋に入るものや折り畳むなどして1辺の長さが50cm以下となるプラスチックやゴム製品を、「燃やせないごみ」から新たに「燃やせるごみ」とした。
変更後初の収集日となった4月2日、上越市国府1でも朝から多くの市民がごみ出しに訪れた。付近に住む女性(76)は「今まではごみの分別がとても細かかったので、簡単になるのはありがたい」と簡素化を歓迎した。一方で別の女性(57)は「生活する中でごみの分別方法を覚えたので、また覚え直さないといけないのは少し大変」と話していた。
上越市は分別方法の変更を控えた1〜3月、市内74か所で市民説明会を実施し、周知を図ってきた。また、新たに「燃やせるごみ」となったものを「燃やせないごみ」として出した場合も、1年間程度は例外として回収する。コンビニの弁当容器や食品トレーに被せてあるフィルムなどは「容器包装リサイクル法」に基づき、これまで通り資源物の「プラスチック製容器包装」として収集している。
上越市生活環境課にはこの日の午前中、「ごみの分別の仕方が分からない」といった内容の問い合わせが複数寄せられたという。同課の山田敏寛課長は「周知が徹底されるまでは、分別を間違えてしまった場合でもごみを回収するようにしている。市民の皆様には、適正な分別に協力してほしい」と話している。