【中止】スイッチバックの二本木駅で国登録有形文化財「雪囲い」を12日初公開

台風19号接近の影響で「雪囲い公開」、「スイッチバック二本木駅鉄道まつり2019」は中止となりました。

全国的にも珍しいスイッチバックで知られる新潟県上越市中郷区のえちごトキめき鉄道二本木駅で2019年10月12日、スイッチバック線路に設置されている国登録有形文化財の「雪囲い」が初めて一般公開される。スイッチバック線路は現在も使用されているため、普段は立ち入り禁止となっているが、同日に開催される「スイッチバック二本木駅鉄道まつり2019」(同祭実行委員会主催)で特別に内部が公開される。

初公開される二本木駅のスイッチバック線雪囲い(えちごトキめき鉄道提供)
雪囲い中1

二本木駅は1911年(明治44年)開業。妙高山麓の急勾配の地にあることから、開業当初から列車の進行方向を変えるスイッチバックがあり、鉄道ファンの人気を集めている。 

今年9月には、1922年(大正11年)に設置されたスイッチバック線雪囲いのほか、開業前年の1910年(明治43年)建築の駅舎と倉庫、赤レンガのランプ小屋、昭和初期の1935〜42年(昭和10〜17年)建築のレールで作られたホーム上屋、ホーム上の待合所、駅舎とホームをつなぐ地下道など7件が、明治末期の鉄道草創期や昭和初期の駅の雰囲気を今に伝える貴重な建造物として国の有形文化財に登録された。

スイッチバック線雪囲いの外観
雪囲い(西から①)

今回、初公開されるスイッチバック線雪囲いは、同駅を発着する列車が一旦入る引き上げ線にある。官営八幡製鉄所で1911年(明治44年)に製造されたレールが柱や梁に使用され、壁と屋根の木板は隙間を空けた目透かしで張られている。全長は112mあり、豪雪地ならではの独特な鉄道駅の施設の一つだ。

スイッチバック線雪囲い南側
雪囲い出口

特別公開は20人限定で参加費無料。正午から同駅の総合案内前に待機場所が設置され、午後0時30分から整理券が配布される。

この日は、有形文化財登録報告会や駅文化財ツアー、物産販売、ミニ新幹線運行なども行われる。また直江津駅では「なおえつ鉄道まつり2019」も開催され、直江津から二本木までの特別往復切符「直江津⇔二本木 鉄道まつりシャトルきっぷ」(大人500円、子ども250円)も販売される。

特別公開の問い合わせは、えちごトキめき鉄道営業部販売課025-543-7360

「スイッチバック二本木駅鉄道まつり」のちらし
二本木鉄道まつり_チラシ

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