一印上越魚市場×井部真理さん オリジナル “サメメニュー” 開発 高田城百万人観桜会で販売中

新潟県上越市で古くから親しまれている食材「サメ」を使った総菜が高田公園で開催中の「第92回高田城百万人観桜会」会場で販売されている。一印上越魚市場と同市の料理研究家、井部真理さんの共同開発商品で来場客から人気を呼んでいる。販売しているのは「サメのロング串カツ」(1本350円)、サメカツ3枚が乗った「サメの味噌テリカツ丼」(500円)、「サメカツ入りおむすび」(1個200円)の3種類。

今回販売している「サメのロング串カツ」、
サメカツ3枚が乗った「サメの味噌テリカツ丼」、
「サメカツ入りおむすび」

20170403サメ横

サメの肉にはアンモニア成分が多く、独特の臭みがある反面、腐りにくいことなどから昔から山間部に暮らす人々の貴重なタンパク源となってきた。上越ではサメは庶民の身近な魚として、昔から親しまれてきたが、近年の日本人の魚離れ、核家族化により、郷土料理が継承されにくい現状から、サメの消費量は年々減少。同市場の西脇健一会長によると「(現在の)サメの消費量はピーク時の10分の1です」。長い食の歴史、栄養価が豊富なサメ食文化を上越にこれからも残したいという取り組みとして、今回のサメメニュー開発に取り組んだという。幅広い年齢層に楽しんでもらえるよう、親しみやすく、食べやすい商品を完成させた。

「コラーゲンもたっぷりなので、女性にもうれしい食品」と話す井部真理さん
20170403サメたて

今回販売しているメニューに使われているサメカツは、サメの身に魚醤で下味をつけ、衣を付けて油で揚げた。サメのロング串カツは約15㌢のサメの身を串刺しにし、揚げた後、みそを使った甘めのオリジナルソースなど好みのソースをかけて味わう。サメカツ丼はあつあつご飯にキャベツの千切り、3枚のサメカツを乗せ、みそソース、マヨネーズをかけたボリューム満点の品。おにぎりはサメカツ1枚にみそソースをトッピングし、のりで巻いて食べる。全商品に使われているみそソースは、井部さんが考案し、地元の山本味噌醸造場の雪ん子みそを使用した。

井部さんは「サメは高タンパクで低カロリー。コラーゲンもたっぷりなので、女性にもうれしい食品なんですよ」。また、「年配の方には懐かしんでもらえるし、市外の方はサメを食べることに驚く方も多いんです」と言い、実際食べた人からは「サメは臭みがなく、みその甘めソースとの相性もよく、とてもおいしい」と好評だという。

西脇会長は「上越の食材として今後観光客にも提供して行きたいし、上越から発信していけたら。市の経済活性化に貢献できれば」と話している。

販売場所は高田公園極楽橋近く。