猛暑の影響? 交通公園の樹木90本が原因不明の立ち枯れ!?

新潟県上越市五智6の交通公園に生け垣として植えられている樹木約90本が、葉が全くなく枯れたようになっている。公園を管理する市は樹木医に診断を依頼したが原因は不明で、様子を見守っている。

葉が全くない交通公園のカイヅカイブキ
カイヅカイブキ1

交通公園は、全長370mのゴーカートコースをはじめ、ブランコ、シーソーなどの遊具や1938年製造のSL(蒸気機関車)D51型75号車が静態保存されている。葉がなくなった状態の木はカイヅカイブキで、公園に隣接する市道沿い約240mに生け垣として植えられている約120本のうち約90本。高さはいずれも2mほど。

公園内に展示されているSL脇の木も葉がない
カイヅカイブキ4

カイヅカイブキはヒノキ科の常緑針葉樹で、通常、濃い緑色の細い葉が密集してうっそうと茂っている。公園の約90本は葉が全くなく、幹に数本の短い枝とその先に小枝があるのみで、本来の姿とは全く違う無残な姿になっている。

通常のカイヅカイブキ
カイズカイブキ5

2015年6月の交通公園のカイヅカイブキの様子(Googleストリートビュー)

公園を管理する上越市都市整備課によると、今年7月、市民から指摘を受けてカイヅカイブキの葉がなくなっているのが分かった。同課によると、警察から防犯上の理由で見通しを良くするようにと指導を受け、2016年12月から2017年1月にかけて剪定作業を実施したほかは、通常の管理を続けてきたという。

葉がなくなったことを受けて市は今月、樹木医に診断を依頼した。樹木医の診断では原因は不明だったが、剪定作業が原因ではないとしている。また、ところどころ少し芽吹いている木もあることから「枯死」の状態ではないという。カイヅカイブキ特有の病気など何らかの理由で樹勢が弱まっていた上にこの夏の異常な猛暑が追い打ちをかけたことも考えられるという。

市では「原因は不明だが、一部で復活してきている木もあるので、しばらくの間様子を見守る」としている。

葉がなくなったカイヅカイブキの場所