ライオン像のある館に動物彫刻アート カフェも開設

新潟県上越市の上越教育大学大学院芸術深化コース彫刻研究室の学生による動物をモチーフにした作品展「てくてくつながれ!來ONらいおんZOOずー」が2019年8月1日から、同市中央3のライオン像のある館(旧直江津銀行)で開かれている。明治期に建てられたレトロな擬洋風建築の建物内にアルパカやゾウ、フクロウ、ペンギンなどが展示され、アートな空間が広がっている。8月25日まで。

生き物をモチーフにした彫刻が並ぶ
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同館は1907年(明治40年)に銀行の建物で、西洋と日本伝統のデザインを融合させた擬洋風建築としては市内最古。直江津のまちなか回遊の休憩所、イベントなどを行う貸し館施設として市が改修し、今年4月にリニューアルオープンした。

作品は、同研究室の学生7人と松尾大介准教授が制作。子どもたちの夏休みに合わせて親しみやすさを考え、動物をモチーフにした12点を展示している。

入り口の土間で出迎えるアルパカの作品
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入り口では、実物大に近い大きさの首から上のアルパカ3体が出迎える。銀行時代の木製カウンターには、陶器のゾウや木彫やブロンズのフクロウ、市立水族博物館「うみがたり」敷地内にあるモニュメントのデザインとなったペンギンの親子の彫刻などが並ぶ。

木製カウンターにはゾウやフクロウなどの作品が並ぶ
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応接セットのテーブルには土を焼いて作ったハトがたたずみ、ペットボトルを組み立て紙を貼り付けたゾウはスイッチを入れるとカラフルに光る。フロアには金魚をモチーフにしたブロンズの壁掛けや、球形を積み重ねた塔、床には拾った木を組み合わせいくつもの貝に見立てた造形作品が散らばる。裏庭には生物が成長する様子を6つの素焼きの陶器で表現した作品も展示されている。作品の感想や子どもたちが自由にイラストなどを描くことができる大型のボートも用意した。

テーブルにはハト、フロアにも造形作品を展示
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うみがたり敷地内のモニュメントのデザインとなったペンギン
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裏庭にも展示
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学生の一人、樋口史華さん(23)は「親しみやすい動物や形の作品を展示しました。近づいてじっくり見てください」と話している。

期間中、アイスコーヒーやジュース(各250円)などの飲み物を提供する「ライオン・カフェ」が開設される。毎週土曜の午前11時30分〜午後2時30分は、限定ランチメニューとして牛スジとクルミをブレンドした直江津カレー(700円)も提供される。

開館時間は午前10時〜午後5時。直江津の三八朝市が開設される3と8がつく日は午前9時開館。駐車場は船見公園駐車場を利用する。入場無料。

ライオン像のある館(旧直江津銀行)
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展示会場のライオン像のある館