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VRで転落事故などリアルに体感 東北電力が作業員に安全教育研修

3か月前

VR(仮想現実・バーチャルリアリティー)の技術を使い、実体験ができない高所からの転落や感電などを体感する作業員の安全研修が2018年12月12日、新潟県上越市大町1の東北電力上越電力センターで行われた。電力設備の保守管理に携わる、同社や上越地域の関係工事会社の社員ら約60人が参加し、見たり触ったりすることで労働災害の危険性の認識や安全への意識を高めた。

足場から足を出し高所転落を体感する参加者
電力安全教育1

参加者がVRで見ている映像
VR

同社では、2016年からVR技術をつかった体験型の安全教育研修を取り入れている。近年は作業環境や設備の安全性が向上し、作業員が危険な場面に遭遇する機会が減少する一方、「何が危険か」「どうすると危険になるのか」を直観的に把握し、危害の程度や発生する確率を敏感に感じる「危険感受性」の欠如がみられるという。

研修は県内では年1回の割合で実施していて、今年は上越市で初めて行われた。11〜13日の3日間に変電、送電、配電の各部門の作業員約180人が参加予定。参加者は頭にはVRゴーグル、両足にはセンサーを付け、映し出される高層ビルに架けられた桟橋の映像を見ながら歩く。実際には自分が床の上に立っていると分かっているものの、皆手すりに手をかけ動きは恐る恐る。転落場面では思わず「ああっ」「うあーっ」などと叫ぶ人もいた。

不安定な作業台での作業と転落体感
電力安全教育5

このほか、さまざまな体感装置を備えた安全体感車などを利用し、通電状態の電線を触る「感電体感」や吊り荷を吊ったワイヤーに手指が挟まれるとどうなるかを知る「指挟まれ体感」、安全帯の装着位置や型の違いによる体への負担を体感する「ぶら下がり体感」などが行われた。

安全帯を使ったぶら下がり体感
 電力安全教育2

参加した東北電力上越電力センター変電課の三浦康宏さん(41)は「(VRは)映像がリアルに再現されていてびっくり。実際に転落する時の様子がわかった。今後の作業に生かし、安全に注意していきたい」と話していた。