記録的な暖冬少雪で新潟県上越市の金谷山スキー場をメイン会場に2020年2月1、2の両日に開催される「日本スキー発祥109周年レルヒ祭」の実行委員会(大嶋賢一実行委員長)は1月23日、雪不足による一部のイベントの中止や変更を発表した。また上越市も除雪委託業者への待機料前払いや緊急金融支援策を実施する。
雪のイベントを中止
レルヒ祭で中止となったのは、2月1日の1日限りのスノーパーク、スノーモービル体験、レルヒキャンドルロード、あかりのパレードたいまつ滑降などのほか、本町商店街の雪灯籠設置。2日は陸上自衛隊高田駐屯地の雪中行軍、スノーモービル体験、レルヒ祭限定スキーレッスン会を取りやめる。また1日の本町商店街での雪中宝さがしをお楽しみイベントに、2日の一本杖スキーの披露は一本杖スキー術の紹介に、雪中高田探しは宝探しに変更する。
レルヒ屋台村や1日のミュージックスターマイン、ライブステージ、LEDスカイランタンリリースは行われる。
レルヒ祭ホームページ http://www.joetsu-kanko.net/special/lerch/
除雪業者に待機料前払い
一方、記録的な暖冬少雪で除雪車の出動が極端に少ないことから、上越市は1月22日、建設業などの除雪委託業者に除雪オペレーターなどの固定費を補償する待機補償料の一部約1億3700万円を前払いすることを決めた。待機料の30%に相当し、委託業者全102社を対象に2月上旬の支払いを予定している。
同市雪対策室によると、昨年12月1日から1月22日までの市内の除雪車の出動時間は、平野部で平年の1.3%、山間部で11.7%にとどまっている。
中小企業に緊急金融支援
上越市は少雪で売上減少などの影響を受けている中小企業への緊急金融支援として、市の制度融資「経営改善支援資金」の融資限度額を3000万円から4000万円に引き上げる。使途は運転資金。年利は1.75%で、1000万円を限度に1%分の利子補給も行う。
日本政策金融公庫は雪不足による影響を受けている、または受ける恐れのある新潟県内の中小企業と小規模事業者向けの相談窓口を県内の全4支店に設置した。スキー場関連の宿泊・観光事業者、除雪事業者からの融資や返済の相談にあたる。
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