直江津の朝市でベビーカステラ販売  上越市の藤本製菓

一口サイズで手軽に食べられ、屋台などで馴染みのある「ベビーカステラ」を販売する店が2022年3月13日、新潟県上越市中央の朝市「三・八の市」に初登場した。開店前から買い求める人で行列が出来るなど、大いににぎわった。今後の出店は天候などにもより変更もあるが、4月3日の予定。

ベビーカステラを焼く藤本さん
1

出店したのは和洋菓子などを製造販売する「藤本製菓」(同市東城町1)。店舗は県立高田農業高校隣にあり、明治時代から続く老舗だ。新型コロナウイルスの流行をきっかけに新たな挑戦としてパン販売を始め、話題になった。未だ続くコロナ禍に5代目の藤本竜也さん(36)が再度新商品開発を検討したところ、イベントなどが軒並み中止となっている現状や、まちの活性化などを狙い、屋外での出店に注目。実演ができ、手軽に幅広い年代から味わってもらえるベビーカステラの販売を決めた。市の「チャレンジ応援事業補助金」を活用し、電気式の焼き器など一式をそろえた。

生地には上越産の米粉を使用。材料の配合を変えて試作し、パサつきのないしっとりもちもちとした食感に仕上げた。小さな子供でも食べられるよう、ハチミツは使用していない。「米っ子カステラ」のネーミングで、商品名のロゴやキャラクターは藤本さんが「消しゴムはんこ」で自作したものを採用した。

米っ子カステラは自作ロゴのスタンプが押された袋に入れて販売
3

出店初日、開店予定の午前9時前にはベビーカステラ目当ての人ですでに列が出来ており、急きょ開始時間を前倒し、販売スタート。生地を鉄板に流し込み、焼き上がるまで1回4、5分ほどかかるため、次第に列の人も増えていった。客の待ち時間が長くなってしまうこともあり、藤本さんは「反省点を挙げ、次回に生かしたい」とした。

近所に住む男性(49)は30分ほど並び購入。「米粉とあって食べてみたかった。年々朝市の店も減っているので、こういう店の出店は地域の活性化にもつながると思う」と話した。

出店初日、長蛇の列が出来た
2

パンやシフォンケーキも販売
4

藤本さんは「直江津の方たちに店を知ってもらいたい。(米っ子カステラが)名物になり、地域の活性化につながれば」と語った。「米っ子カステラ」の価格は小(10個前後)300円、大(20個前後)600円。パンやシフォンケーキも販売している。イベント出店依頼なども今後受け付けていくという。出店情報などはインスタグラム(@fujimotoseika.t)やフェイスブックで公開している。問い合わせは同店025-525-1610