創業125年以上の老舗和菓子店、上越市の「かなざわ総本舗」(金澤一輝社長)に、「出陣餅ジェラート」が登場した。同市春日山町1のジェラート店「ソンニャーレ」(小池保子代表)のヨモギ入りジェラートに、きな粉、黒蜜がかけられ出陣餅と同じ味わいを楽しめる。50年以上愛されてきた上越を代表する銘菓「出陣餅」が他店とのコラボで新商品として登場するのは今回初。
かなざわ総本舗稲田本店内の喫茶コーナーで味わえる。
出陣餅は郷土の戦国武将、上杉謙信が川中島の決戦を前に、将兵に餅を与えて力づけたという故事にちなんだ同店の代名詞とも言える上越を代表する銘菓。ヨモギを混ぜた上越産もち米100%のきなこ餅に付属の黒蜜をかけて食べる。1969年に同店が商標「出陣」を出願し、「出陣餅」として売り出した。
出陣餅ジェラートは同店の監修で、「ソンニャーレ」が製造。昨秋から試作を重ね、このほどようやく完成した。
出陣餅ジェラートには、ヨモギ、きな粉、黒蜜と、出陣餅で実際使われている原材料を使用。ジェラートは砂糖蜜で味付けしたヨモギを練り込んでおり、ヨモギそのものの色が美しく現れた。ヨモギジェラートを盛り付け、きな粉と黒蜜をかけて味わうと「まるで出陣餅の味わいですよ」(金澤社長)。出陣餅2玉と、同店の商品「情けの塩最中」の皮もトッピングした。
金澤社長は「想像通りに仕上がった。いずれはカップに入れて流通することができれば」とし、「今後もバリエーションを増やしていきたい。味わったことがないのに懐かしさを感じさせる風味をぜひご賞味ください」と話している。
喫茶コーナーで味わえるのは「出陣餅ジェラート」(550円)、「チョコよもぎジェラート」(同)、「生よもぎジェラート」(440円)。いずれも出陣餅2玉付き。ほか、出陣餅15玉と“追い"黒蜜付きで「出陣餅」「チョコよもぎ」「生よもぎ」の3種ジェラート盛り合わせは1650円。価格は税込み。ソンニャーレでも4月から出陣餅ジェラートなどが新商品となって登場予定。
かなざわ総本舗喫茶コーナーの営業時間は午前9時30分から午後5時まで。ラストオーダーは午後4時。
問い合わせは025-522-5500。