上越市有線放送電話協会7月に解散へ 57年の歴史に幕 通話・放送事業は9月末まで 

新潟県上越市高田地区の農村部を主なエリアとして放送と通話サービスを提供している公益社団法人上越市有線放送電話協会(上越市鴨島1、佐藤勝雄理事長)が2024年7月に解散する見通しとなった。設立から半世紀以上が経つ中、通信環境が大きく変化したことに加え、近年の利用者減少により解散を決断した。7月に臨時総会を開いて解散する見通しで、事業は9月末まで継続するとしている。

上越市有線放送電話協会(上越市鴨島1)

同法人の前身、社団法人高田市有線放送電話協会が1967年に設立されてから今年で57年になる。設立当時の加入数は4662戸で、新潟県に81局あった有線施設の中で最大の規模だった。加入数のピークは1995年の6335戸。その後徐々に減少し現在は約4000戸だが、近年は毎年170〜200戸前後の退会が続いており、使用料金を値上げしたとしても経営回復には追いつかない状況にあるという。こうした中、昨年全加入者を対象にアンケートを実施した結果、事業継続を求める意見は約2割にとどまったことから解散を提案した。

今年5月23日に開いた定時総会では、解散の方向性を加入者の代表である代議員に説明。7月9日に臨時総会を開き、解散決議を行うことになった。7月9日に解散した場合でも、放送と通話のサービスは9月30日まで継続するとしている。