読書推進活動多彩で文科大臣表彰 「子供の読書活動優秀実践園」に上越市立高田幼稚園

子供の読書を推進する活動が顕著な学校、園、図書館、団体、個人を表彰する文部科学省の「子供の読書活動優秀実践園」に新潟県上越市立高田幼稚園(瀧口寿美子園長、22人)が選ばれ、文部科学大臣表彰を受賞した。2024年5月21日、園児や職員、保護者が集まり、記念撮影や読み聞かせなどを通し、受賞を喜んだ。

受賞を喜ぶ関係者

表彰は2002年から実施されており、幼稚園、認可保育所、認定こども園が対象となる園の表彰は本年度スタートした。県内では同園のほか、小中学校各1校、高校1校、1図書館、1団体が受賞し、上越地域は同園のみ。全国での受賞は263件あった。

同園では1978年、園内に園児用図書文庫「つくし文庫」を開設。以来絵本を通して心が豊かで本好きな子供に育ってほしいと、園生活の中での読み聞かせ、週末の本の貸し出しのほか、人形劇や紙芝居を通し、日頃から物語の世界に親しませる機会を多く取り入れている。

地域ボランティアによる読み聞かせ

つくし文庫は園舎2階廊下に設置され、本棚に約3000冊が並ぶ。園児たちは絵本の登場人物になりきった「ごっこ遊び」、興味があることについて自ら図鑑で調べるなど、日々の遊びや活動の中で絵本や図鑑と親しむ。読み聞かせはクラスごとに日常的に行われているが、毎月1回、同園元教頭の井上紀子さんをはじめとした地域ボランティアが訪れ、園児に読み聞かせを実施。長く続く活動で、園児たちも心待ちにしている。園児の中には絵本を手に、小さな子供たちに読み聞かせをしてみせる姿もあるという。

読み聞かせは園児たちに人気

瀧口園長は今回の受賞を「保護者、地域に支えられ、子供たちは『本が好き』『本で遊びたい』と育った。活動が認められ、うれしい気持ち」と喜んだほか、「想像力をかき立てる本はすぐそばにあり、大切な友達にもなる。これからも大好きでいてほしいですね」と話した。