上越市職員「通年ノーネクタイ」OK 省エネ推進と業務効率向上に向け実施

新潟県上越市で2024年5月1日、年間を通じて職員がネクタイを着けないなどの軽装勤務が始まった。2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」に向けた省エネルギーの取り組みと、働きやすい服装による業務の効率化を目指す。

ノーネクタイで執務する上越市環境政策課の職員

同市では地球温暖化対策の一環として、2005年から夏の軽装運動の「クールビズ」を実施し、その後冬の「ウォームビズ」も導入。エアコンの設定温度を夏は28度、冬は19度を目安とし、期間を定めてノーネクタイやノージャケット、重ね着などを認めていた。

これまでノーネクタイは5月〜10月末だったが、今月から通年実施とした。市職員としての節度を保っていれば、冬場のタートルネックやハイネックも可能という。公式の場や式典などに出席する場合や、業務内容などTPO(時と場所、場合)に合わせてネクタイや上着を着用する。

市主催の行事や会議でも、内容に応じて、市民など参加者にノーネクタイなどの軽装を呼び掛ける。

軽装勤務を周知する市役所内の張り紙

人事課では「脱炭素と快適で働きやすい服装で業務の効率を図り、市民サービスの向上につなげたい」としている。

環境政策課によると、通年ノーネクタイ勤務は県内では三条市が 2021年度に実施してから複数の自治体が導入しており、上越市の隣の妙高市でも2022年度から実施している。

4月26日の定例記者会見で中川幹太市長は「ある程度は形式に合わせるが、柔軟な考え方をしていくことが必要で、それが二酸化炭素の削減にも直結する」などと述べた。