国内最高齢41歳のアザラシが初めてパパに 上越市のうみがたりで赤ちゃん誕生

新潟県上越市立水族博物館うみがたりで2024年3月、ゴマフアザラシの雌の赤ちゃんが誕生した。父親は飼育個体で国内最高齢のジロー(41)で、子供が生まれたのは初めて。

3月24日に生まれた国内最高齢のジローの子(2024年3月29日撮影、うみがたり提供)

同館でアザラシが誕生するのは、昨年のフタバ(1)に続き2例目。3月24日午後7時21分頃に体重11.58kg、体長82cmで生まれた。4月4日時点で体重は25.5kgまで成長した。ふわふわの白い毛は授乳期間が終わる生後2〜3週間で抜け、成獣と同じゴマ模様になる。

41歳で初めて父親となったジロー(4月2日撮影)

父親のジローは、同館の前身となる旧市立水族博物館生まれで、「立つアザラシ」として人気を集めたジョーの息子。雄は3〜4歳で繁殖ができるようになり、これまでジローにも繁殖行動は見られていたが、子供が生まれたことはなかった。30〜35年程度とされる平均寿命を超え、高齢のため目は見えないが、病気もせず食欲旺盛だという。

母親はナノハ(15)で、昨年の4月上旬に交尾行動が見られ、9月下旬のエコー検査で妊娠が確認された。

バックヤードで母ナノハ(右)と過ごしている(3月27日撮影、うみがたり提供)

親離れするまでは母子ともにバックヤードで過ごしており、3階ロビーに設置されたモニターで母乳をねだったり、昼寝をしたりする姿を見せている。三条市から訪れた会社員女性(41)は「ジローと同い年なので感慨深い。一生懸命体を動かしているのが愛おしい。元気に育ってほしい」と目を細めた。

モニターでバックヤードを公開。タイミングが合えば授乳の様子も

環境に慣れ、泳ぎや餌の魚を食べる練習もしてから展示デビューとなる。名前は公募も含め検討している。同館では「元気よく動き回って活発な印象。ホワイトコートと言われる白い毛並みなど、今しか見られない貴重な姿を見に来てほしい」と話している。

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