終戦から78年 上越市の高田城址公園で戦没者追悼法要

終戦から78年となった2023年8月15日、新潟県上越市本城町の高田城址公園忠霊塔で、高田仏教会による戦没者追悼法要が執り行われた。参列した遺族ら約60人が戦没者を悼み、手を合わせた。

戦没者を悼み手を合わせる参列者

戦没者追悼法要は、これまで高田連合遺族会が中心となり、同仏教会などの協力を得て行っていたが、同遺族会は高齢化により昨年解散した。遺族の要望を受け、今年から同仏教会が主催となり、毎年終戦の日の午前10時から法要を営む。

1943年に建てられ、明治以降の戦争で亡くなった5300人余りがまつられている忠霊塔で、同仏教会の僧侶7人が読経。参列者は一人一人焼香し、静かに手を合わせた。

忠霊塔に向かい一人一人焼香した

同仏教会の西脇真成会長は、参列者を前に「法要は戦争で亡くなった方の追悼はもちろん、遺族の心のケアの役割もある。悲しみや苦しみに寄り添う法要を目指していきたい」と述べた。

参列した元高田連合遺族会会長の田村武男さん(81)は「さまざまな人の協力で今年も変わらず手を合わせられてありがたい。一般の人にも(戦没者のことを)思い出してもらえるよう、法要が続いていってほしい」と話していた。

高田城址公園忠霊塔で行われた戦没者追悼法要

また今後同遺族会に代わり、法要の運営を支えるべく設立する市民団体「英霊を敬い偲び、世界の平和を祈る市民の会」有志も参列。発起人で元市議の永島義雄さん(83)は「ウクライナの惨状を見ると、戦争だけは起こしてはならないと思う。市民に平和について考えてもらえるよう、追悼法要をサポートしていきたい」と語った。

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