上越市の3セク対象にコンプライアンス研修会 リフレ上越の不正受給を受け

新潟県上越市の第3セクター「リフレ上越山里振興」が昨年、雇用調整助成金など約3915万円を不正受給した事件を受け、同市は2023年7月18日、ワークパル上越を会場に同市の第3セクターを対象としたコンプライアンス(法令遵守)研修会を開いた。

上越市の3セクの10法人から14人が参加したコンプライアンス研修会

事件の再発防止に向けた取り組みとして行われ、同市の3セクの10法人から役員や事務担当などの従業員ら計14人が出席した。市3セク評価委員会委員で「ひらの経営支援事務所」(同市五智3)代表の平野康晴さんが「企業における法令遵守について〜コンプライアンスとは何か知っていますか?〜」をテーマに講師を務めた。

講師を務めた平野さん

平野さんは「コンプライアンスは会社の発展、永続に対し、非常に重要。違反が起こると会社自体がなくなり、何もかもが一瞬で失われる」と指摘。平野さんは違反の種類としてセクハラなどの「ハラスメント」、個人情報漏洩やSNSトラブルといった「情報管理」「税務会計」、写真や文章の無断使用といった「権利」など8種を挙げ、社内体制作りや規定・マニュアル類の整備などの対策を提案した。

参加者が3、4人に分かれ、事例から問題を見つけ、問題点の原因や防止策を話し合うグループワークも行われた。

気付かないうちに法令に違反しているケースもあることから、平野さんは「自分たちで勉強会を開き、ざっくばらんに話し合う場を持って。判断に迷ったらまずは上司や同僚に相談して」と参加者に呼び掛けた。

参加者の一人は「法令遵守は当たり前のことだが、研修会で再確認できた。今日の内容は役員、従業員にしっかりと伝えたい」と話した。

市によると今後は市職員を対象にした研修会を開く予定。

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