上越市大貫の殺人事件から7月1日で1か月 強殺容疑も視野に捜査中 近隣住民「日常に戻りたい」

新潟県上越市大貫4の自動車販売会社代表取締役、中村礼治さん(62)が自宅カーポートで何者かに頭部を複数回殴打され、殺害された事件から2023年7月1日で1か月となった。上越警察署に設置された捜査本部が約130人体制で調べを進めているが、未だ犯人逮捕には至っていない。中村さん宅では今春、空き巣被害もあり、捜査本部では強盗殺人容疑も視野に入れて捜査している。

規制線が張られた現場付近(30日午前9時半頃)

事件は6月1日午後7時半過ぎ、近隣住民から言い争うような声を聞いたという通報があり、駆け付けた警察官が頭から血を流した意識不明の中村さんを発見した。現場からは性別不明、中肉中背で黒っぽい服装の人物が逃走するのが目撃されている。

同署によると、中村さんは鈍器で殴られたものとみられ、死因は頭部打撲による外傷性くも膜下出血だった。

翌2日に県警が設置した捜査本部はこれまで、現場検証、被害者の関係者などからの事情聴取、現場周辺の防犯カメラや付近を通行する車両のドライブレコーダーの映像収集、解析などの基礎捜査を実施。6月中旬までに中村さんの自宅とカーポート、車の検証を終え、広い範囲に張っていた規制線は19日に現場近くまで縮小させた。

ブルーシートに覆われた被害現場には警察官の姿も(同)

進捗について捜査幹部は「被害者が一人暮らしで生活状況を周りから聞くしかなく、捜査が進むのに時間がかかる」と説明。通り魔や怨恨(えんこん)など幅広い可能性を踏まえて捜査を続けるとした。

近隣住民によると、中村さんは今春、金庫を狙った空き巣被害にも遭っていたという。

捜査幹部は「場合によっては強盗殺人になる可能性もある非常に重い案件。公判でしっかり重罰を科すことを見据え、慎重に丁寧な捜査をしている」と述べた。

現場周辺では事件後から登下校時などのパトロールを強化しており、今後も警察官による警戒を継続する。

住民からは不安の声「日常に戻りたい」

近隣住民は依然として不安を抱え生活している。大貫4に住む男性(80)は「日中家にいる時も施錠は基本になった」と言い、「捜査が長引いていて心配。とにかく犯人が早く捕まって、日常に戻りたい」と話していた。

中川市長「一刻も早い解決を」

上越市の中川幹太市長は26日の定例記者会見で事件について触れ、「懸命の捜査が続けられていると承知している。市民の皆さんが安心して暮らすことができるよう、一刻も早い解決を願っている」と述べた。

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